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しえの好奇高齢者俳優・宍戸錠レポート 2011年01月

第18回 西河克己監督を偲ぶ会

 人は人生の終わりの一日をどういう会にしたいのか・・・
 自分の一生をどう表現するのか、お世話になった方々に何を伝え残したいのか。
 自分の死が目の前に近づいてきた時に、冷静にそのことを考えられるのか。
 私は自身のがんの告知を受けた時、母に「もしものときは、ほしいという方には分骨し、後はハワイの海に散骨してほしい・・・お別れの会はどこそこで、お花は、音楽は・・・」と言ったものの死の覚悟は出来ておらず、手術当日はこの手術に”絶対に勝つ”ということしか考えられませんでした。



第17回 “ゆりの会”

 日活仲間の会のほか、吉永小百合さん主催の”ゆりの会”でも、日活の方々が集まります。
 この会は吉永小百合さんと共演された役者さん、吉永さん出演の作品をお撮りになった監督、スタッフの方々が集まります。父も『拳銃無頼帖 電光石火の男』、『拳銃無頼帖 不敵に笑う男』(ともに1960年、野口博志監督)等で、吉永小百合さんと共演しています。
 去年の3月頃、父が「おまえたちも一緒に行こう!」「小百合ちゃんに聞いてみなさい」と言うので、早速、私は吉永さんのマネージャーに連絡を取りました。ご招待を受けている訳ではないし、私は恐縮していたのですが、間もなくマネージャーから連絡があり、「吉永が、是非、御越し下さいと申しております」と聞き、父の後ろを夫と付いて行くことになりました。



第16回 “来年あたりオールド・ジョーが飲み頃では・・・”

 2001年、「ゴム風船のようにふくらんだ顔でひたすら突っ走ってきたが、普通の顔した老人になりたくなった。本音を言えば、シシドの顔はもう飽きた。ふくらんだ顔をしぼませて。古顔(オールド・ジョー)になりたいンだ・・・。」(『シシド 小説・日活撮影所』(新潮社)より)と、父は頬の異物(そいつ)とおさらばしました。



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プロフィール
しえ
1963年東京生まれ。83年、20世紀バレエ団附属芸術学校ムードラ(ベルギー・ブリュッセル)にて特別研究生としてモダンバレエを学ぶ。パフォーマンス・アーティストとして活動。女優としてもドラマに出演。93年より俳優のマネージメントを始め、現在、宍戸錠事務所にて父・宍戸錠ほか俳優陣のマネージメントをするほか、エッセイストとして活動。連載エッセイ「しえの がんルネッサンス」(「月刊がんサポート」エビデンス社)、著書に闘病記『がんだってルネサンス』(母で作家の宍戸游子と共著、中央法規)がある。朝日新聞社医療サイトApitalに連載エッセイ「しえの子宮頸がんから始まる新しい旅」3/7(月) スタート。
http://www.mauamoanamana.com(公式サイト)
宍戸 錠 (ししど・じょう)
俳優。1933年生まれ。日大芸術学部中退、日活にニューフェイス第1期生として入社、日活黄金時代に石原裕次郎・赤木圭一郎・小林旭らとダイヤモンドラインとして活躍。“エースのジョー”の愛称で親しまれる。その後はテレビ「巨泉・前武ゲバゲバ90分」「食いしん坊!万才」などでも活躍。最近の出演作品にNHK大河ドラマ「天地人」、映画『ヌードの夜/愛は惜しみなく奪う』、『ケータイ刑事 THE MOVIE 3』(公開中)など。
http://www.joeshishido.com(公式サイト)
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