<連載19>団地の老朽化は進む
2013年03月08日 09:10
日本は少子高齢化が急速に進んでいます。これは日本だけの現象ではなく、韓国や中国、ヨーロッパも同じでしたけど、フランスは克服しつつある。税制や雇用環境、経済活動からかえないと難しいでしょうね。以前からテレビ番組や新聞ではいろいろ取り上げられていましたが、日本全体としての問題なのです。
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巨大団地が並ぶ三郷も同じです。三郷にはみさと団地、早稲田団地、さつき平団地の3つの巨大団地群があります。大空と団地と田んぼが広がる街に、数年前、次々にできたのが商社系、外資系などの大型商業施設です。現在もつくばエクスプレスの三郷中央駅の近くや三郷インター付近が大開発中。それにしても、良くも悪くもまだまだ田舎。
最も古い三郷の団地は、その名も「みさと団地」。できたのは約40年前です。当時、この地域に住民のためのショッピングモールができました。「東京のスーパーや商店街がやってきた!」と若いお母さんが子どもを連れて歩く。それは大賑わいだったとか。でも、今、ここがシャッター商店街になりかかっているのです。大型商業施設が近くにつくられたために、スーパーは撤退。休日は遠方から車で買い物客が押し寄せるので、地元じゃバスも自家用車もうまく身動きがとれなくなっちゃう。で、“買い物弱者”が生まれる。
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団地に転居して40年を経ると、当時子どもを産んだお母さんはもう60歳を越える。子どもは巣立ち、旦那は定年退職ですね。一人暮らしのお年寄りも増えています。
このまままではいけないと立ち上がったのがNPO法人「ささえあいの会 みさとクローバー」です。会員が時間単位の利用券を購入するシステムで、一緒に外出したり、買い物に行ったり、部屋の家具を移動したりと、暮らしに必要なことについてできる範囲で対応するというもの。家事の手伝いも助かりますが、何より話す相手がいるって心強いものです。
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会が発足したきっかけは、8年余り前、代表者の方が親しかった住民の方が孤独死したのにショックを受け、さらにご自身が骨折したのも重なり、ささえあいの大切さを改めて感じたことだそうです。お互いさまという助け合いの動きがさらに大きくなるといいですね。
ボクが暮らしている早稲田団地です
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次回掲載予定の3月22日(金)をもって、最終回となります。
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