<連載10> 言語聴覚士ってご存じ? その1
2012年10月19日 09:10
ケガをしたり、病気になったら病院やクリニックに行きますよね。症状にもよるけど、単なるケガなら外科や整形外科。脳出血、脳梗塞なら脳神経外科。これらの多くは、理学療法士さんについてもらって、歩いたり、筋力をつけたりなどのリハビリを続けます。時間はかかるけどね。問題は脳の損傷ですね。脳は見えない。で、CTやMRIなどで、障害をチェック。そのあと始まるリハビリの一つが言語聴覚療法です。症状は十人十色。半年で終わるのか、数年かかるのか、医師にも担当の療法士にもみえない。自分自身も家族も、みんなわかりませんなぁ。
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ボクの例で言うと、脳梗塞が原因らしいけど片マヒになり、その1年後に急性硬膜化血腫になってしまった。双方あわせると、結構な病気です。マヒだけでなく、頭のほうも何かヘン。でもボケたままではいられない。身体のリハビリのように、頭のリハビリもしなければ……。そこでお願いしたのが言語聴覚士(ST)さんです。
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じつは硬膜化血腫になる前、高次脳機能障害と診察された直後にも、病院で半年くらい言語聴覚士さんのリハビリを受けたことがあります。医療保険での治療は日数制限があります。その時はドリルや作文などがメインでした。実際はリハビリ時間の半分が雑談で半分はお勉強。毎回、イラストの間違い探しなど、いろんな宿題を渡されたのには閉口しましたね。サボっていたけど。
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以前は病院通いだったわけですが、この秋から始めたのは訪問リハビリ。決まった時間に言語聴覚士さんが家に来てくださるのがとてもいい。でもその前に部屋を片づけなければならないのが、ちょっとね。で、今回もほとんど雑談のように感じるんですけど、これも頭のリフレッシュになるんでしょうね、たぶん! 依怙地なボクを操ってくれる。宿題を出してもさぼることは目に見えているのに、あれー? いつのまにか、まじめに作文を書いておくようになったよ。
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次回は、ボクの担当をしてくださっている在宅リハビリテーションセンター草加の言語聴覚士・石田瑞恵さんにうかがった、面白くてためになるお話をご紹介しますので、お楽しみに。
ものの名前が言えなくなってしまった人のリハビリに使います
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次回の更新予定は11月2日(金)です。
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