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コーソクくんの「ボクは高次脳機能障害」

3Dよりバリアフリーテレビ

 朝日新聞に、脳梗塞のご主人がNHKの朝ドラの聞き取りができなくて、再放送を含めて毎日4回見ている、という投書がのっていました。そうなんです、脳卒中によって高次脳機能障害が起こると、うまく話せなくなるだけでなく、理解力が衰えることもあるのです。といっても、程度の差は人によってさまざまだと思います。

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 ボクは、テレビの聞き取りは問題ないと思いますが、文字に関しては以前と比べて遅くなっています。前はかなりの速読で読みとばす感じでしたが、最近は言っていることがわからない、文章が頭に入らないことがあります。本だけでなく、新聞や週刊誌の記事でもです。そういう部分は、じっくりゆっくりくりかえして読むのですが、それでもわからないことが……。ボクの理解力が落ちていることもあるのですが、どうもそれだけじゃない。この頃、おかしな文章が増えていることにも原因がある気がします。

 このコラムでは何度もゆっくり・・・・ゆっくり・・・・と書いています。事故や病気などが原因で、高次脳機能障害になったらどうするか。からだもあたまも瞬発力がない。以前とは違うんだということを自覚してスローライフをということです。脳が多少傷ついても普通に社会生活はできるはず、テンポを社会に合わせるのではなく、自分なりのテンポで過ごせばいいのです。

 テレビの音声が理解しづらいのなら、音声をゆっくり再生する話速変換機能付のテレビもあります。地デジテレビに買い換えのときには、そういうバリアフリーテレビも選択肢のひとつに加えたらいかがでしょうか。

 次回は2011年1月25日(火)、更新予定です。

kousoku110118.jpg
寒中ののどかな一日、田舎道をのんびり散歩。田圃のとなりは小学校です


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プロフィール
コーソクくん
(脳梗塞& 高次脳機能障害)
1951年生まれ。大学卒業後、フリーのライターとしてAV機器評論を行う。著書は約30冊。2008年に脳梗塞を発症し、半身マヒに。2009年、リハビリ医を紹介され、高次脳機能障害と診断される。埼玉県三郷市にて高次脳機能障害者とその家族を中心にした地域会に参加し、新たな暮らし方を模索中。
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