知る人ぞ知るからの脱却
先日もNHKニュースのなかで高次脳機能障害が扱われました。以前と比べると、露出度が確実に増えていますね。全体像を知っていただくところまではいきませんが、いい傾向です。新聞や雑誌などの刷り物より、おおぜいの方々に知っていただけることは確かです。ドキュメンタリーやドラマが作られれば、もっと認知度が高まるのですがね。
でも、ドキュメンタリーはともかくドラマはむずかしい。それは高次脳機能障害はさまざまな症状があるためです。もちろん人によって違うし、どこに焦点を当てるかで印象が変わってきてしまう。認知症も高次脳機能障害も同じような表し方になってしまうことだってありえますね。でも、そこを乗り越えなきゃ。
なんて書いているけど、わかったつもりでわからないのが当事者なんです。ふだんは病気や障害のつもりなんてさらさらない。多少、物覚えが悪くなった、以前と比べると思い出せない程度。でも、それも年のせいだと思っているのです、ボクも。
「あ!高次脳機能障害だ」と思うときもあります。それは簡単な暗算ができなくて、頭の中がクモの巣状態になったとき。このときはジタバタしないであきらめます。
できないことにはチャレンジしない。無理をしない。これは高次脳機能障害になって覚えたことです。高次脳機能障害は見えない障害といわれます。でも、考えてみれば見える障害の方が少ない。ケガや欠損などは見えますが、障害の多くは見えない。病気も同じです。頭痛だって見えないから仮病に使えるでしょ。
高次脳機能障害になると世渡りが下手になります。だったら、逆手にとって世渡り下手をカバーする手段としても使いましょうよ。見えない障害なんですから。
次回は2010年10月26日(火)、更新予定です。
ほどよい日射しの秋の江戸川スポーツ公園
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