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コーソクくんの「ボクは高次脳機能障害」

体力過信は多重苦の元

 リハビリ、体力アップにいいのがウォーキング。要するに歩くことです。病院でのリハビリでも、家庭ですることで真っ先にいわれたのが「歩いてください」でした。最近はスポーツとして流行ですね。ヒジをまげてさっさと歩く。これなら老若男女、誰にもできて負荷もかからない。疲れたら休めばいい。コントロールが自由にできるのがよさです。

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 江戸川堤の近くに住んでいるのでウォーキング、ランニング、サイクリングの人を多く見かけます。そこにお年寄りの散歩が加わる。散歩の人をウォーカーが抜き、それをランナーが、それを自転車が、といった具合。
 こわいのはやはり自転車ですね。音もなく近づき抜き去っていく。事故があっても不思議ではありません。自転車専用の道路があるところでも、歩行者道路を走る人が多いのも困りものです。

 ウォーキングでは、「疲れない範囲で」といわれました。疲れたらすぐ休めということです。とはいえ、街中ではそんなに休む場所はありません。なんとなく若者がコンビニにたむろする理由がわかりますね。休み場所なんですよ、多分。

 休み場所がないと延々と歩くことになってしまい、「外出するんじゃなかった」になりかねません。「ちょっとそこまで」が大遠征になることもあるのです。そんなときに役に立つのは、やはり杖。杖で体を支えるだけで休むことができます。杖なしで歩けるようになっても、安全のために杖は持ち歩きたいもんですね。

 杖なし大遠征は、行くは地獄、帰るも地獄、周りにゃなんにもない。へたに家族にヘルプの電話をいれりゃぁ、“行方不明おじさん・おばさん”になって大騒ぎされるという三重苦・四重苦が待ち構えることもあります。困った、困った……。

 次回は2010年9月28日(火)、更新予定です。

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田んぼ道の真ん中で疲れたらどうにもなりませんね


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プロフィール
コーソクくん
(脳梗塞& 高次脳機能障害)
1951年生まれ。大学卒業後、フリーのライターとしてAV機器評論を行う。著書は約30冊。2008年に脳梗塞を発症し、半身マヒに。2009年、リハビリ医を紹介され、高次脳機能障害と診断される。埼玉県三郷市にて高次脳機能障害者とその家族を中心にした地域会に参加し、新たな暮らし方を模索中。
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