困るよりマイペース
2010年09月14日 09:30
「高次脳機能障害で困っていることは?」なんて聞かれることがあります。そりゃ、たまには困ることはあるけど、年がら年中引きずっているわけじゃない。失敗をする、おかしなことをする。そのあとで、そうだ、これが高次脳機能障害なんだと気づくというわけ。この遅れも高次脳機能障害のせいかもしれない。
最近の例でいうと、五十肩のリハビリ。病院で、「おうちでこのような運動をしてください」といわれる。その時には「わかりました」と返事をするのだけど、次のリハビリをしたり、終わってから予約の日時を決めたりしていると、忘れてしまう。完全に忘れるのではなく、半分ぐらいは覚えているので、帰りに一生懸命思い出そうとするんだけど思い出せない。
リハビリ時にもメモ用紙は持ち歩いている。でもリハビリベッドでメモを取るわけには行かない。そこで、頭の中で繰り返して覚えようとするんだけどうまくいかない。話したり,水を飲んだり、支払いなど、外から刺激があるとすっかり忘れてしまう。数日後にひょっこり思いだすことがあるから、おもしろいんだけどね。
わかりやすいことで言うと、時計が読めない、計算ができない。そのようなシチュエーションになったら、もう無理しない。以前は“頑張ろう”だったけど、今は、できないのだから、できないように動く。時間は紙に書いてゆっくりと判断。計算も同じだ。電卓や携帯電話も利用する。少し時間がかかっても、“ゴメンね”ですます。
要するに、マイペースでということ。
ここまでくる道のりは遠かった。他人にゃ、まだ納得してもらってないけどね。
次回は2010年9月21日(火)、更新予定です。
春にチューリップに似た花が咲くユリノキの並木は三郷市文化会館裏
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