昨日のボクと今日のボク
わかったようでわからないのが高次脳機能障害ですね。まず、一言で説明できない。無理に説明しようとすると、「軽い認知症のような」なんて言うしかない。脳にダメージを受けることによる障害ということもあり、説明すればするほどイメージが悪くなりがち。
その理由の一つは、当事者があまり姿を現さないためのような気がします。事故や病気で脳に障害を受けた人の数からいったら、高次脳機能障害の人が巷に溢れだしていいはず。実際、自分でも高次脳機能障害と認識しないで生活している人も大勢いると思いますし。でも、「あたしゃ高次脳機能障害で」とは言いづらいのが現実ですね。
前回、ボクの脳手術前後での感覚の変化について書きました。実際には視覚・聴覚もかなり変わっています。でも、ボクにとってはかなりの変化なんですが、説明するには難しい、微妙なレベル。わずかなニュアンスの違い程度で、文章で書いてもわかってもらえないだろうなぁ。
誤解がないように言っておくと、感覚が鋭くなる、鈍くなるなどの変化は、必ずしも悪いことではありません。音楽家、画家の方が何かをきっかけに演奏や作風が変わることがあります。高次脳機能障害がそのきっかけのひとつとなることもあるかもしれません。てなわけで、知らぬ間にボクが天才になっていたりして。
そこで、ボクも絵を描いたり、いろいろ試してみようとして、はたと気づきました。ダメージ前の作品がなければ比較ができない。
自覚している変化は、感度が鋭くなって、細かいところまで気になるようになり、イライラが増したことだけ。やっぱり天才とは無縁なのら~。
次回は2010年7月20日(火)、更新予定です。
団地の屋上にはアマチュア無線用を含めてさまざまなアンテナが並ぶ。その間から顔を覗かす朝陽
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