大震災!
●2011年3月11日―。
ちょうどその時、私は館長を務めている長野県佐久市コスモホールにいました。
職員一同が騒然となり、その後緊急サイレンが鳴って、即座に出てきた地震速報は「震度5」。
いやあ、あんな激震は、コスモホール始まって以来のことだったそうです。
●その日は午後7時から、月例になっている「ワンコイン寄席」の予定でした。
開催中止を検討しましたが、「ぜひやってほしい」「こんな時こそ落語を聞きたい」とのお客様の声が多数ありましたので、あえて実行しました。
とはいえ、塗炭の苦しみを受けている人たちがいると思うと、何を言ってもウソになります。薄っぺらに聞こえてしまいます。
開口一番の「みなさん、ここはこのあたりで一番安全ですから!」と言った一言で、お客様は安心してくださいました。
●ネタは、笑いが多い「子ほめ」、「山号寺号」のあと、思い切って人情噺の長編の「ねずみ穴」をやりました。
こんな時でも「人を信じましょう」という、私からのメッセージのつもりの一席でした。
正直、普段の4分の1のお客様の入りでしたが、逆にこんな最中にいらっしゃったということで、真剣に耳を傾けてくださいました。
とある一人のお客様の、「館長さんの無事を確かめに来ました」との言葉に、涙がこぼれてきました。
●お陰様で無事に終わった落語会でしたが、日が経つにつれ、被害の甚大さがハッキリしてきました。
行方不明者・死者は、万単位にも上ることのことです。
また、福島の原発も心配です。
が、こんな時だからこそ冷静になって、いろんなデマに流されないように行動したいものです。
被災者の方たち、最前線の現場で救助にあたっている方たちは、命がけで対応しています。
かような状況の中、当コスモホールからは、義援金として、先日のワンコイン寄席の入場料全額を寄付させていただくことにしました。
せめてもの気持ちです。
一人でも多くの方の無事を祈ります!
※コメントはブログ管理者の承認制です。他の文献や発言などから引用する場合は、引用元を必ず明記してください。