パンクと落語のコラボ!
2010年11月18日 13:30
●私がこの4月より館長を務める佐久市コスモホールにて、史上初のライブが敢行されました。
「パンクロック」と「落語」という「芸術界の異業種交流」。
ご出演いただいたのは、30年前に一世を風靡したパンクバンド、アナーキーの仲野茂さん率いる「ゲタカルビ」の皆さんでした。
●落語とパンク。
一見、水と油みたいな、まったく性質が異なると思われがちですが、ところがどっこい、両者とも根底に流れるのは従来の「体制批判」、そして従前の「常識の否定」です。
共に、それまでの価値観を覆すパワーを内在しているのです。
江戸時代、行き渡った儒教に対する強烈な「引っくり返し」を落語が行なった構図と、既成の「愛」やら「恋」やらを歌ってきたロックの潮流をガラリと変換させたパンクの構図は、ほら、一致するでしょ?
●もっと言うならば、共に「弱者の叫び」なのです。
落語には、権力者は滅多に出てきません。出てくるのは、酒に弱く、女に狂う、博打に酔いしれるどうしようもない人たちです。
仲野茂さん曰く、「パンクはろくでなしの歌」ということですが、ここでも見事に結ばれます。
●そんな親和性からか、茂さんの歌う「カエル」という歌に触発されて作った新作落語を冒頭で私がやり、茂さんの歌へとバトンタッチしたのですが、ずばり大盛況。
10代のロック少年から、76歳になるうちのオフクロまでもが熱狂した、素晴らしいライブになりました。
●終わった後の、茂さんと飲んだ酒が旨かった……
この手ごたえ、何かに似てるなあと思ったら、「いちご大福」なんですな。一見全然違いそうですが、「甘味」「デザート」という点では合致するという。
パンクと落語、皆さんの町にもぜひ呼んでください。
格安で承りますよ!
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