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立川談慶の「談論慶発」

弟弟子・立川談大君の死を悼む

●弟弟子で、立川流の二つ目・談大が亡くなった。
享年36歳。早過ぎる死に言葉も出ない。

クモ膜下出血で倒れてから8日間、意識が戻らず、ついに奇跡は起きなかった。

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●一緒に前座時代を過ごした仲間だった。
高校時代にはレスリングでならした過去を持っていて、巨躯を見て冗談交じりにオレは、「師匠のボディガードだなあ」と声をかけたのを思い出す。

「兄さん、師匠は面接の時に、『ワコールは優しいヤツだぞ』って言っていましたよ」と話してくれたっけ。


●優しかった。とにかく優しかった。

この世界はぶっちゃけ、「弟弟子には、肉体的暴力以外なら何をしてもいい」と言っても過言ではないほどの、過酷極まる前座修業が前提なのだ。
みんなそうやって育ってきた。

なのに彼ときたら、「談大兄さんには怒鳴られたことは一度もありません」と、どの前座さんも口をそろえて言うほどの男だった。


●無類の格闘技マニアで、
「オレも今、ウェイトトレーニングにはまってるんだよ」
「へえ、ベンチはどのくらい上げるんですか?」
「95キロかなあ」
「すごいっすよ、今僕は50キロも上がりませんよ」

先月か、上野広小路亭での、立川流定席の楽屋での会話が最後となってしまった。


●談大、早過ぎるよ。
オレのお客さんである川越のKさんも、君のここのところの落語の上達振りに目を見張っていたんだよ。
「あいつには将来性がある」って。
めったに褒めないKさんが言っていたんだよ。

オレは君のことを絶対忘れないよ。ゆっくりやすんでね。
合掌。


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プロフィール
立川談慶
(たてかわ だんけい)
本名、青木幸二。1965年、長野県上田市(旧丸子町)出身。慶應義塾大学卒業後、株式会社ワコールに入社。1991年に立川談志18番目の弟子として入門(前座名『立川ワコール』)。2000年12月に二つ目昇進、談志により『立川談慶』と命名される。2005年より真打昇進。 落語以外にも、テレビ、新聞、雑誌等にレギュラーを持ち、またザ・コンボイ瀬下尚人氏とのユニットライブ「だんじゅり祭」(平成17年より毎年開催)にて、異色コラボレーションを展開中。趣味・特技は、雪駄タップ、かっぽれ、絵手紙。
《談慶公式HP》立川談慶の世界
http://dankei.desu.jp/
《談慶ブログ》裏相田みつを語録
http://yaplog.jp/dankei-uraaida/
《おかみブログ》ダンケシェーンな休日 家族から見た談慶の知られざる素顔?の日記
http://yaplog.jp/dankei-holiday/
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