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立川談慶の「談論慶発」

第一幸福丸の一件

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 亡くなられた方もいるので、無論手放しには喜べませんが、先日遭難した船の中で助かった3人の方の話には、久しぶりにときめきました。

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 ペットボトルの水を分け合いながら、励まし合っていたそうで。
 この「〇〇し合う」ということが、「人の間」と書く「人間」らしいなあと、とても感動した次第です。

 おそらく、あのひっくり返った船の中で、たった一人ぼっちだったとしたら、せまりくる飢えやら寒さやら絶望感やらで、きっとダメになっていたでしょうな。
 極限状態の中でも、人を元気づけることで、自らをも元気にさせてゆけるんですから、人間っていいですなあ。


 妄想好きの談慶、今回の一件でこう考えました。

 押し並べて人間というものは、「ほんとは緩慢的な極限状態の中に向かっているんじゃないか」と。
 そして、常にそう考えていた方が、お互い励まし合って仲良くできるんじゃないかと。

 だって、人間誰もが死ぬんですよ。
 ただその恐怖感を、文明の力を借りて、上手に先延ばししているだけなのです。
 日本という一見平和に見える国だって、宇宙レベルの規模で考えてみれば、いつかは必ず沈むのだから、あの船と運命はまったく同じなわけです。

 お釈迦様は、「この世は四苦八苦だ」と見事看破されました。
 仏教のことなど、専門的に勉強したことのない私ですが、きっと「人生苦しいことだらけ、だからこそ苦しい者同士、それを分かち合って仲良く生きなさい」とおっしゃっているように思えるのです。


 あのお三方が助かったのは、ほんとに大きなメッセージだと思います。
 「〇〇し合う」、これが人間。
 ぜひそんなことを、落語でも語りたいものです。

 ですから、私をぜひぜひ、皆様の住む町へと呼んでください。
 もちろん、ギャラは「分かち合います」から、ご心配なく!!


※コメントはブログ管理者の承認制です。他の文献や発言などから引用する場合は、引用元を必ず明記してください。

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プロフィール
立川談慶
(たてかわ だんけい)
本名、青木幸二。1965年、長野県上田市(旧丸子町)出身。慶應義塾大学卒業後、株式会社ワコールに入社。1991年に立川談志18番目の弟子として入門(前座名『立川ワコール』)。2000年12月に二つ目昇進、談志により『立川談慶』と命名される。2005年より真打昇進。 落語以外にも、テレビ、新聞、雑誌等にレギュラーを持ち、またザ・コンボイ瀬下尚人氏とのユニットライブ「だんじゅり祭」(平成17年より毎年開催)にて、異色コラボレーションを展開中。趣味・特技は、雪駄タップ、かっぽれ、絵手紙。
《談慶公式HP》立川談慶の世界
http://dankei.desu.jp/
《談慶ブログ》裏相田みつを語録
http://yaplog.jp/dankei-uraaida/
《おかみブログ》ダンケシェーンな休日 家族から見た談慶の知られざる素顔?の日記
http://yaplog.jp/dankei-holiday/
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