長門裕之さんの言葉
女優の南田洋子さんがお亡くなりになりました。合掌。
実は私、ご主人の長門裕之さんとは、お仕事でご一緒させていただいたことがあります。
そう、私談慶、役者もやっているのです!
実はここだけの話、落語家のほかにも、いろんな肩書きがあるのですよ。
役者、司会者、レポーター、コラムニスト、絵手紙作家、放送作家、構成作家、タップダンサー、脚本家、恐妻家、自称プロサーファー(笑)。
5年ほど前でしょうか。
役者として、TBSの2時間ドラマにかなりいい役をもらって出演させていただいた折、かの大御所、長門さんと共演させていただきました。
たまたま撮影の合間のとき。
長門さんが一人で寂しくされていたご様子だったため、私は思い切ってズバズバと話しかけてみました。
そう、相手がいかなる大御所でもズケズケとその懐に入って行ってしまうという、ここが談志門下で徹底的に鍛えられた、私のいいところなのです(←自分で言うなよ!)。
「長門さん、今よろしいですか? ズバリ夫婦円満の秘訣は何ですか?」
長門さんは優しく笑って聞き返しました。
「談慶君、君は奥さんがイヤだなあと思うときがあるかね?」
「ハイ、いつもです!」
「ハハハ。それはね、君が嫌な男になってるからなんだよ。いいかい、奥さんを鏡だと思いなさい」
いやあ、参りました。
渾身の一球を、見事にバックスクリーンに打ち返されたような心持ち。お見事な一刀両断解答ですなあ。
「妻は鏡、映るのは自分自身」ですって。
実に短くて深い!
あれ以来、たまにつぶやくことにしています。
「毎日自分を映してくれるカミサン、ありがとう」と。
まさに反射に感謝ですな(笑)。
重ね重ね、南田洋子さんのご冥福をお祈り申し上げます。
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