Letter31「データを元にした病院の選び方」
以前、医師選びには
○専門性
○利便性
○相性
を考えるとよいとお伝えしました。
Letter1 「良い医師(病院)を紹介して下さい」
Letter2 「良い医師(病院)を紹介して下さい その2 専門医がいいですか?」
Letter3 「良い医師(病院)を紹介して下さい その3 便利な病院がいいですか?」
Letter4 「良い医師(病院)を紹介して下さい その4 相性の良い医師(病院)がいいです」
Letter5 「良い医師(病院)を紹介して下さい その5」
今回は、専門性のある病院を探す際に、大変有用なサイトがオープンしたので紹介します。
病院情報局:http://hospia.jp/
このサイトは、厚労省が公開している病院の患者数や手術数などの実績データを元に、診療科や地域別に病院を簡単に比較できるようにしています。
病院を比較するポイントは3点あります。
○患者数が多いところは、他の医療機関からの紹介も多い、結果的に経験豊富である、などが考えられることから、治療成績も良いと想定できる。
○在院日数が短いところは、手術など医療処置の選択および出来が良い、リハビリが効果的、などが考えられることから、治療成績も良いと想定できる。
○簡単な治療ばかりしているから在院日数が短い、ということも言える。そこで、そのデータを考慮した効率性指数を用いることで、効率性指数が1よりも大きい病院は、同じ傷病で比べると平均よりも患者を早期に退院させていると判断できる。
そしてこのサイトでは上記の3点を、診療科別(一部は治療内容別)、地域別で簡単に比較ができるようになっています。
とても強力なツールなのですが弱点もあります。
○全ての病院を比較できない:紹介している病院はDPC加盟病院であるため、全病院の18%程度、内400床以上のいわゆる大病院では88%(2008年の時点)が対象となる。つまり大病院間の比較には適していると言えます。
○外来は対象としていない:入院するような病気が対象となります。その他データの対象外の詳細はhttp://hospia.jp/wp/archives/1085/#1 をご覧下さい。
○治療成績ではない:データは患者数や治療を実施した数であり、治癒率や死亡率などの治療結果の善し悪しではありません。公的機関からそのようなデータは公開されていません。
これらの弱点を踏まえた上で、いざという時に病院選びの参考にして頂ければと思います。
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