Letter22「患者さんの強い味方:看護師を知っていますか? その2」
看護師は、常に患者さんの一番近くで寄り添い、力になろうとしていると言われています。その看護師の働き方が、ここ10年ほどで変化しています。その一番の理由は、医療現場が忙しく、既存の医療機関では受けることのできないサポートを患者さんや家族が求めている、という点にあると思います。患者さんの思いを形にしたい、そう思って活動を始めた看護師たち。その活動はどんどん幅を広げています。
そこで前回に引き続き、多様な看護師の活躍をナースオブザイヤー2010というイベントの結果からご報告致します。
ナースオブザイヤーとは、市民が看護に求めていることを実践している方にナースオブザイヤー賞を、新たな可能性を感じさせる看護師にインディペンデントナース賞を授与しているイベントです。
今回は、今年インディペンデントナース賞に選ばれた方たちをご紹介致します。
まずは、第1位に選ばれた早出ミエさんです。早出さんは、今年で看護師免許を取得して55年となります。51年間病院にて看護師を努め、定年退職後は、ご主人と二人三脚で自分たちの町、横須賀・南横浜に訪問ボランティアナースの会を立ち上げました。
また5年前にはミャンマーでの医療ボランティア、タイ国のエイズ孤児施設や老人ホームなど施設での食事ボランティアや健康相談などで、ボランティア活動の輪を広げています。「デキルことをデキル範囲で行うナース」として、生涯現役を実行しています。
投票のコメントを一つ紹介します。『地域に根差した看護活動、生涯現役、世界にひろがる好奇心、社会貢献の姿勢、それでいて自然体、かくありたい人生の大先輩です』
2位は、宮坂真紗規さんです。宮坂さんは、公益財団法人そらぷちキッズキャンプの医療専門委員です。このキャンプは、難病の子どもたちやその家族が、病気のことを忘れ、笑顔で楽しい時を過ごすことができるような場を提供しています。宮坂さんが住むのは東京、キャンプ施設は北海道ですから、東京での二交替勤務を続けながら夏冬数回ずつのキャンプの計画、説明会や調整、PR活動など月に何回も北海道と東京間を行き来していました。
今年からは、本キャンプオープンに向けて病院を退職し、キャンプの仕事に専念されています。
投票のコメントを一つ紹介します。『夢、病気の子どもたちはえてしてそれを失いがちです。どうせ、だめ…そんな足かせを解いてくださりそうな、看護師さんです』
前回と合わせて4人の看護師をご紹介致しました。それぞれ個性的で魅力的な、そして従来の病院では対応が難しい患者さんの希望に応える活動です。
ここでご紹介した方は、両賞の第2位までですが、他にも、たくさんの素敵な看護師がノミネートされていました。
次回は、ノミネート者11人に対する投票時に寄せられたコメントを元に“市民が求める看護師像2010”を明らかにしましたのでそちらをご紹介します。
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