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岩本ゆりの「病気との付き合い方~医療コーディネーターからの手紙~」

Letter 7 「セカンドオピニオン取得する際のコツは何ですか? ~その1~」

 「セカンドオピニオンを聞きに行ったのに、『今の医師の診断で問題はない』としか言ってもらえなかった」
 「考えてもみなかった厳しいは現状を聞かされて、気持ちが落ち込んだ」

 というようなケースはよくあります。このような失敗をしないために、今回は『セカンドオピニオンを取るコツ』についてお話したいと思います。

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 セカンドオピニオンを取得するための一つ目のコツ。それは『何を聞きたいか』をはっきりさせることです。

 セカンドオピニオン先で、ただ漫然と「ファーストオピニオン(始めの医師の意見)は正しいか?」と問えば、よほど大きな間違いがないかぎり、「正しい」という答えが返ってきます。

 こうならないために、まずはご自身がファーストオピニオンを聞いてどのように感じたのかを整理し、その上でなぜセカンドオピニオンを聞きたいと思ったのか、何を聞きたいと思ったのかを明らかにする必要があります。

 具体的にイメージできるように、例を挙げてみましょう。

 「主治医から『手術の傷も小さく、身体の負担が少ない胸腔鏡の手術をしましょう』ということで納得して、手術日まで決めてきたけれど、テレビで胸腔鏡手術の欠点を取り上げた番組を見ました。なぜ主治医は良いことばかり話して悪いことを話してくれなかったのだろう、と疑問がわきました。そこで、胸腔鏡手術を積極的に薦めていない病院の医師から、私の治療法に関する意見を聞いてみたいと思い、セカンドオピニオンをとることにしました」

 この時、必要であれば何を聞きたくないのか(余命や厳しい今後の見通しなど)も考えておくと良いでしょう。

 次回のお手紙では、2つ目のコツをお伝え致します。3月3日の更新の予定です。


※コメントはブログ管理者の承認制です。他の文献や発言などから引用する場合は、引用元を必ず明記してください。

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プロフィール
岩本ゆり
(いわもと ゆり)
看護師・医療コーディネーター、NPO法人楽患ねっと副理事長。楽患ナース株式会社取締役。1995年東京医科大学病院産科病棟、1999年東京大学病院婦人科病棟、特別室・緩和ケア病室を経て、2002年NPO法人楽患ねっと開設、2003年医療コーディネーター開業、現在に至る。
2008年フジサンケイ・大和証券グループ Woman Power Project 第7回ビジネスプランコンテスト優秀賞2003年日本看護協会広報委員就任。
主な著書は『あなたの家にかえろう』(共著、2006年)、『患者と作る医学の教科書』(共著、日総研出版2009年)など。

私は看護師として、患者さんが落ち込んだ時も、前向きな時も、患者さんの人生の傍らに寄り添い、その力となる存在であり続けたいと思います。読者の方々のご相談もお待ちしています。
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