桜餅(関西風)【春のおやつ】
2010年04月05日 11:00
関西では道明寺粉を使ったものが桜餅です。平安時代には宮中で召されていたそうです。
【材料】(10個分)
道明寺粉 150g
熱湯 200cc
砂糖 30g
小豆こしあん 130g
色粉 少々
桜餅の葉 10枚
<手水用の砂糖水>
上白糖 50g
水 50cc
【下ごしらえ】
・桜の葉を水にさっとくぐらせて余分な塩気を取り除き、水気を切り、軸を切り取ります
・上白糖に水を加えて沸騰させ、手水用の砂糖水を作ります
・漉しあんを10等分し、丸めます。
【つくりかた】
(1)熱湯に色粉で色づけし、道明寺粉を入れ軽く木じゃくしでかきまぜ、ラップをかけて電子レンジで3分加熱します。
(2)電子レンジから取り出して木杓子で全体をかき混ぜます。
(3)再度電子レンジで3分かけます。
(4)(3)に砂糖を加えて、全体を混ぜ、ラップをして5分ほど蒸らします。
(5)生地を10等分して手水をつけながらあんを包みます。
(6)さくらの葉の裏側を外にして桜餅を包みます。
◆ちょっとヒント◆
・3月1日にご紹介した椿餅同様、道明寺粉を使った餅菓子です。電子レンジを使用すると手軽にできます。
・桜の葉は塩漬けされることでクマリンという芳香成分の風味が出ます。これには殺菌効果もあるそうです。
次回は4月9日(金)更新予定です。お楽しみに!
コメント
椿餅がサッと葉っぱを取り替えるだけで桜餅になる?!これがホントの衣替え・・・な~んてね。
道明寺粉という古典的な材料も電子レンジでチンとすると簡単に出来ると思うと、あ、やってみよう!と思えますね。江戸前の桜餅も桜の葉の香りが欠かせないものですが、この関西風もクマリンのお陰で一気に春の香りに包まれるわけです。・・・ところで、こちらも桜の葉を一緒に戴いてよろしいのでしょうか?いやいや、江戸っ子はいざ知らず、宮中のやんごとなき人々は葉っぱを召し上がったりはしなかったのでしょうね。
京都嵐山に 元祖桜餅 の店があります。そこには宇多天皇が召されたものを再現したものがあります。
道明寺粉に甘味をつけて塩漬けの桜の葉を数枚でくるんだものです。小豆のあんは入っていません。
甘味も当時は甘葛とかいう植物からとったものだそうです。このお店では砂糖。
小豆のあんが口にできたのは江戸時代ぐらいからでしょう。平安の天皇より、平成の庶民の方がはるかに贅沢ですね。
桜の葉を一緒に食べることにより血糖値を下げる効果があるそうです。植物繊維で良いのでしよう。
昔の人は経験で体によいものをとっているのですね。
1000年前の人は現代人よりはるかに粗食だったからやんごとなき人も葉っぱを口にしていたと思います。
桜餅の特長は塩漬け醗酵させた桜の葉が醸す独特の風味にあります。
これを考案した江戸向島山本が桜餅の元祖です。
このことは文献資料からも明らかです。
関西風桜餅は、江戸で生まれた桜餅の餅を、歴史のある椿餅に使われていた道明寺餅に変えたものです。
平安時代から堂上も道明寺餅は食されていたかもしれません。
でもそれは塩漬け醗酵桜葉につつまれた「桜餅」ではないでしょう。
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