ときどき意味もなくずんずん歩く
読んでなにかを得よう、読んだ後の自分はなにか読む前より成長しているんじゃないか。この本は、そんな期待はしないで読むのが一番。とにかくおもしろい。
ふと思い立って大阪の自宅から京都まで歩いてみたら、10時間以上かかって大変な思いをしたり、利尻島の海岸沿いを歩いて一周しようとしたら遭難しそうになったり、そんな著者のそんな調子の話がつづく。やってることはちょっとした無茶だけど、その成功なんだか失敗なんだかわからない感じが、その文章ともあいまっておもしろい。
短い話ばかりなので、私がいろいろまとめて紹介するよりも、実際読んでもらった方がそのおもしろさを理解してもらえるはず。彼のような旅は無理だとしても、読むと旅に出たくなるのは間違いないでしょう。
(by うしお)