トッカン−特別国税徴収官−
「やっぱり私に向いてないのかも…辞めちゃおうかな、この仕事」などと、社会人になったなら誰もが一度は思うのではないでしょうか。
そんなとき、ドーンと立ちはだかる国民の義務(三大義務「教育」「勤労」「納税」)。そうか、学生時代に自由と権利だと感じていた「教育」は、その後よき国民として「勤労」と「納税」の義務を負うためだったのか…加えて社会保険料の支払いなんかも考えたら…やっぱりタダでは生きていけませんね。
主人公は、東京国税局京橋地区税務署に勤務する鈴宮深樹、25歳、通称「ぐー子」。国税局から出向してきた特別国税徴収官(トッカン)付きの新米徴収官です。
滞納者からの取り立てと納税相談が主な仕事で、土地柄銀座の高級クラブのママ宅へ差し押さえに向かうこともあります。国家公務員試験に合格した身でありながら滞納者から罵声を浴びせられる日々。そんな「ぐー子」が、上司や同僚、悩みの種であるはずの相談者達に揉まれ支えられながら、自分の壁を乗り越え、人として成長していきます。
生活のため、自己実現のため、仕事をする理由は人それぞれですが、長く続けられるのは、その仕事が何らかの形で(たとえ自己満足でも)社会に役立っていると思えるからではないのかなと思います。なんなら「勤労」して「納税」しているということだけでも社会に役立っているはず、胸はっていいんです、多分。
そう考えると、社会に出て働く機会すら与えられない新卒者の問題の根深さを実感します。政治家は、身辺のお金でもめてる場合ではないんじゃないですかね。
(by まめたま)