人斬り半次郎 幕末編
幕末、「人斬り半次郎」として恐れられた中村半次郎、後の陸軍少将桐野利秋。彼は薩摩の貧しい郷士の家に生まれ、周りから「唐芋侍」と馬鹿にされていたが、いつか自ら活躍する場が来ることを信じ、剣の鍛錬を続けていた。そして時代が倒幕へと大きく動き、彼は西郷隆盛に認められ、京に上りその名を轟かす。
示現流の名手である彼はその剣で多くの人を斬り、それにより信頼を得ていくが、それだけではない。敵味方なく誰にでも気軽に声をかけ、親しくなる愛嬌ある性格。男前で女性にもて、女なんて思い通りになると思っている一方で、実はその手の中で転がされているだけという未熟さなど人間としての魅力に溢れている。
とにかく彼の生き方は単純明快。西郷隆盛に心酔し、この人は必ず日本を変えてくれる、そう信じ、彼のため自らの持てる力を存分に発揮した。「このひとのためなら・・・」男としては憧れる生き方のひとつである。
(by うしお)