昭和すぐれもの図鑑
ちゃぶ台、すだれ、蚊帳、リヤカー、たらい、かまど、湯たんぽ……。
本書では、昭和30年代ごろまではごく普通に使われていた、生活に欠かせない日用品が数多く紹介されています。今では姿を消してしまったものから、いまだに現役のものまで様々です。どれも一定年齢以上の方が目にすれば、懐かしいものばかりでしょう。
そんな道具たちを見ていると、その時代の暮らしぶりはどんなものだったのか、ついつい思いを馳せてしまいます。決して豊かではなかったかもしれませんが、人のつながりが深く、より人間的な生活がそこには見えてきます。ものを大事にし、人間も大事にし、自分の手と身体を使った暮らしがあったようです。
技術の進歩により様々なものが新しく生み出され、昔に比べて生活は向上しました。しかし、だからといって昔の生活、あるいはその時代を生きてきた人の人生が貧しかったわけではありません。
そんな時代の暮らしをもう一度見つめ直すことには、これからの私たちの生活に大きな意味があるのではないでしょうか。(byこりん)