ローカル線ガールズ
1両編成でのどかなこのローカル線には、「アテンダント」と呼ばれる女性乗務員がいます。その仕事は、無人駅での切符販売や乗客の乗降の手伝い、沿線観光地の案内など。乗車していて困ったことがあった時、何でもこたえてくれる、とても頼もしい存在です。
えち鉄が誕生したのは、2003年7月。前身の京福鉄道が2000年に列車事故により廃業となった後、沿線住民からの存続の声を受けて、第三セクターとして生まれ変わったのです。この時、アテンダントも導入されました。募集により採用された地元在住の20代、30代の女性12名が初代アテンダントです
「えち鉄」の運行が始まると同時に、アテンダントの活動も始まりますが、最初から順風満帆にうまくいったわけではありません。
全国的にも珍しい存在のアテンダント。乗客から怪訝そうに見られたり、「経費の無駄使い」と思われたり……。
アテンダント自身も何をすればよいか、どこまですればよいか分かりません。さまざまなハプニングがありました。
それでも、失敗を繰り返すうちに、仲間同士でその失敗を共有し、意見を出し合い、次々と改善策を出していきます。
成長していく様子、乗客に対する気配り・心配りの姿は、読み進むうちに思わず心が温かく、やさしい気持ちになっていきます。
そして、「えち鉄」に一度は乗って旅をしてみたいとも。
アテンダントが素敵な笑顔で歓迎してくれるでしょう。(byこりん)