おひとりさまの老後
そして2007年、「結婚してもしなくても、みんな最後はひとりになる」の一文から始まる『おひとりさまの老後』。こちらの「おひとりさま」は女性に限定されてはいません。が、もともとシングルである人に加え、日本の平均寿命から考えると、夫に先立たれ「おひとりさま」になる高齢の女性は、今後ますます増えていくと考えられます。
人間は考える生き物であるがゆえに、わからないことや、知らないことをそのままにしておくと、ますます不安になり、恐怖心が募ってしまいます。この本ではそんな老後にまつわる「お金」「友達・家族との関係」「どんな介護を受けるのか」といった問題に率直に触れながら、老後を自分らしく、能動的に生きていくには、まず「個」として成熟することが必要であることを教えてくれます。
個人的に、「友人にはメンテナンスがいる」という項目には深くうなずけるものがありました。「おひとりさま」には、気心の知れた友人は必要不可欠な存在です。何年ぶりに会ったって友達は友達。とはいえ、「かつて友人であった人」とは昔話しかできません。たとえ離れて暮らしていても、いつもリアルタイムの友達であるための努力を日頃から惜しんではいけません。
「老後の自分」、そろそろ正面から考えてみましょうか。そういえば介護保険料を納めるのも40歳から。アンチエイジングなんて広告に敏感になっている場合ではありませんね。(byまめたま)