朝ごはんの空気を見つけにいく
1日のごはんの中で、朝ごはんがいちばん好きです。シンプルだけど飽きない、好きなものだけを気ままに食べることができるからでしょうか。パンにたっぷりジャムをつけても、ミルクをたくさん入れた紅茶を飲んでも、朝だからまあいいかと、おおらかな気持ちで食べものに向かうことができます。そして何より、朝の澄んだ空気の中で食べることが気持ちいい。毎日、朝ごはんを食べるのが楽しみで起きるという人、案外多いかもしれません。
そんな朝ごはん好きにおすすめの本が、「朝ごはんの空気を見つけにいく」です。著者の堀井和子さんが、知人のデザイナーやスタイリスト、姪たちの朝ごはんを取材して、写真と文章で紹介しています。堀井さんは、ごはんを炊くような感覚で日常的にパンを焼き、冷凍庫には自家製パンを4〜5種類常備しています。毎朝オーブンでパンを温め、その間にミルクティーを準備して、ジャムやはちみつをつけたり、チーズや洋ナシを乗せたりして食べるのです。食事をする部屋からは、大きな窓いっぱいに、たっぷりとした木の葉が見えるというのですから、気持ちよさそう。うらやましくてため息がこぼれます。
さてさて、堀井さんが取材した人たちはどんな朝ごはんを食べているのでしょうか? エディアールのパン・ド・ミーや、おこげのまざったおにぎり、直火焼きの田舎マフィンに、溶き卵を入れた雑炊……。ほかにも、デュアリットのトースターやロールストランド社のコーヒーカップなど、機能的で洗練された道具もたくさん登場します。
1日3食朝ごはんでもいい! と言う堀井さんの、朝ごはんの話あれこれ。ページをめくっていると、少しだけ早起きして、ゆったりとした朝を過ごしてみたくなると思います。(byおいどん)