ベストセラー『がんばらない』や『あきらめない』で命の尊さを語った鎌田實先生。やさしさに溢れ、心が癒されるその言葉に、思わず涙した人も多いのではないでしょうか。“がんばらない”ということは、決して投げやりになることではなく、力を抜いて自分らしく丁寧に生きること。そんなことを教えてくれるものでした。
高齢社会を迎えた今、介護は多くの人が直面する問題です。その現状は、先が見えないことへの不安、時間が束縛されることによる苛立ち……。さまざまなストレスを感じながら、それでも必死にがんばって介護している家族の姿が浮かび上がってきます。
しかし、ストレスなどをためこむと、それが爆発して虐待や殺人に発展してしまう悲しいケースも少なくありません。“介護地獄”ともいえる現状があるのではないでしょうか。
でも、苦しさや辛さばかりを感じていては、あまりにも寂しいもの。幸せな気持ちで介護ができれば、お年寄りにとっても介護者自身にとっても、充実した生活を過ごせるはず。
本書は、介護でがんばっている人たちに向けた鎌田實先生からのメッセージです。「考え方や発想をちょっと変えてみると、苦しさは喜びに変えることができる」。そんな思いが込められています。
苦しみを喜びに変える33のヒントは、どれもすぐに役立つものばかり。さらに、感動的なエピソードも盛り込まれていて、読み応え十分です。
あなたもこの本の中から「しあわせ介護」を見つけてみませんか?(byこりん)