寝床術
夏の暑い日の夜。
ひつじが1匹、ひつじが2匹、ひつじが3匹…。ひとたび眠れなくなると、何をいくつ数えても眠れません。
熱帯夜だからか? 体調が悪いのか? 日頃のストレスか? 果たまたコーヒーの飲み過ぎか? 原因を考え始めると、もっと眠れません。
ところが、開き直って「ええい、ままよ」とばかりに徹夜も辞さない覚悟をして、読みかけの小説を読み始めた途端、睡魔が舞い降りて来たりして。
まったく、自分自身のこととはいえ睡眠のコントロールは難しいものです。
特におとしよりは、寝つきが悪い、早起きをしがち、などといわれます。その原因に、老化によって体温のコントロールができにくくなること、運動不足、心の問題などが挙げられます。また、体が不自由な方は、太陽の光を浴びる時間が少ないために昼夜のメリハリがつきにくく、そのため睡眠のリズムが崩れてしまうという考えもあります。
基本的に生活のリズムを整えることは睡眠だけではなく、食事面でも、排泄面でも重視されることなので、散歩で太陽の光を浴びることも大切な生活の一つ、と言えるかも知れません。
そんな睡眠について、いろいろな角度から調査、ヒアリングしてまとめられたのがこの本です。冒頭の、睡眠についての国際座談会では、多様な話がちりばめられています。布団の形状の違い。電車の中で寝ても平気な文化とそんなのあり得ない文化。家族でそろって寝るのが当たり前の文化と、幼児でも親と別々の部屋に寝る文化。
寝やすい睡眠環境は人それぞれですが、さすがに暑いと寝づらい、虫の声や草の音がすると寝付きがいい、などは万国共通のようですね。
ちなみに夏の快適な睡眠術。ポイントはぬるめのお風呂にゆっくり浸かること。就眠1時間前にはお風呂から上がっておくと、徐々にからだが体温が落ち着いてくるので安眠しやすいそうです。
また、明るい部屋にいると、目から刺激を受け続けるために、寝付きが悪くなります。夜更かしもほどほどに。(byこまりん)