荒川区社会福祉協議会
2月下旬、荒川区社会福祉協議会の主催する「介護者交流会」に参加してきた。毎年この時期に「介護者リフレッシュ事業」として在宅で身内を介護している区民を対象に息抜きの場を提供しているものだ。財源は歳末助け合い募金から拠出されている。毎年違った手法で実施しているが、今年は交流会という形式で日暮里駅前のホテルラングウッドにて、第一部クイックマッサージ・各種相談、第二部会食会とコンサートが行なわれた。コンサートのゲストは元松竹歌劇団(SKD)の幹部であった甲斐京子さんにおこしいただいた。明るめの唄を多く歌い参加者に踊りを促すなどストレス発散に気を遣われているようであった。各地で舞台・コンサートによるボランティア活動を行なっていらっしゃるとのこと。
第一部の各種相談においては「荒川区男性介護者の会」も主催者側に協力して、参加した介護者の相談を受けた。
第二部の会食会では、社会福祉協議会の課長と同じテーブルであったので、毎年手法を変えている理由を聞いてみた。すると「参加している方々も日頃の生活でご心労が溜まっているだろうが、参加していただけない、あるいは参加できない方々にはもっと深刻な状況があるかもしれない。要介護者をおいて外出できない方もいるだろう。どのようなかたちで行なえば一人でも多くの介護者に参加していただけるか毎年考えている」とのこと。「開催した」というだけの自己満足など微塵もなかった。
同じく荒川区社会福祉協議会が毎年主催している障害者のバスハイクでは、同団体の職員が数人ボランティアで参加している。職員としての参加ではないので手当て等は無い。月~金で障害者授産施設に勤務している若者が、日曜日にボランティアとして障害者の引率を行ない、汗だくで車椅子を押す姿には本当に頭が下がる。
また昨年4月、荒川区と友好関係にある千葉県大多喜町が、荒川区の障害者や一人親家庭などを招待してくれた「レンゲ祭り」の際は、逆に辣腕の社協係長が一人で付き添っていた。参加定員に限りがあり一人でも多くの障害者が参加できるようにとの配慮であろう。半数近い障害者(知的・精神・視覚・身体等)を含む50名からの参加者をまとめ上げ、事故もトラブルも無く事前のタイムスケジュール通り運営する手腕には敬服の限りであった。
日頃も地元の民生委員を中心とした地域懇談会を開催したり、介護・子育て等共通の悩みをもつ方を集めサロン形式で相談しあえる場を提供するなど精力的な活動がうかがえる。
他の自治体における社会福祉協議会の活動は知る由もないが、少なからず荒川区においてはその使命を理想的に果たしてくれていると思う。
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