誰でも入れる保険
「持病があっても入れます」という保険商品のコマーシャルをよく目にする。
保険業界では無選択型保険と呼ばれている。実際、末期のがん患者でも加入することができるし、認知症の方でも、要介護5の方でも加入はできる。被保険者自身が署名できないときは、成年後見人による代理署名が必要となる。
ある死亡保障の商品を一例にとると、契約から2年以内に亡くなった場合、契約した保険金額が払われない。それでも契約から死亡までに支払った保険料の総額が戻ってくる。現状の銀行金利を考えれば損な話ではない。2年を経過すると契約とおりの保険金額が保障される。年齢によって差が生じるが、契約後10~12年くらい経過すると、支払った保険料が死亡時に受け取れる保険金額を上回る。それでも万一の時に必要となる高額な葬儀費用等を考えると必要性はあるだろう。
奉仕の心
10年位前、保険会社に勤務していた頃、同僚S氏のお子さんが足を骨折し車いすを借りようとしたところ、子ども用の車椅子は購入が原則でレンタルはしていないと知らされた。購入と言われても骨折が治れば車いすは必要なくなるし、もし再び骨折するようなことがあってもその時はもっと身体が大きくなっているかもしれない。このことに理不尽さを感じたS氏は同様の状況で子ども用車いすを購入してしまい持て余している方を探しだして回収しボランティアでのレンタルを開始した。
風のガーデン
テレビドラマは外出のままならぬ母にとって唯一無二の娯楽だ。一度ハードディスクに録画したものを私が編集しコマーシャルを全てカットしたものを後日見る。
一度見たものは次々と消していく。毎日のように新しいドラマが放映されるのだから当たり前だが、夜中に手間かけて編集している私には納得のいかない事もある。
戦争や介護がテーマになっている深刻なものはあまり見たがらない。いわゆるサスペンス好きだ。
リビングニーズ
巷では余命保険などとも呼ばれているようだが、要するに被保険者が余命6か月の診断を受けた時、死亡保険金として契約した額のうち最高で3,000万円までの金額を生前に受け取れるというもの。厳密には受け取る保険金部分に該当する保険料の6か月分と保険会社の予定利率に基づいた金利分を差し引いて支払われる為、2,900万円前後になるだろう。受け取った保険金は課税されない。