肥満大敵
介護者の負担は、要介護者に認知症があるか無いかによってずいぶん変わるが、もう一つ介護者の負担を大小させる要因として要介護者の体重がある。
亡くなった父は鬱病に端を発した認知症があり、被害者意識にとらわれて妄想的な話をしては問題行動をおこしていた。こうしたことによる介護者としての精神的負担は大きかった。しかし胃潰瘍を患って流動食しか摂れない時期や、拒食症のように食べることを拒む時期もあったので、亡くなったときの体重は40kgを割っていた。身長も気がつけばわずかの間に160cmから150cmくらいまで縮んでいた。正直、暴れても押さえ込むのは容易だったし、どこで倒れても楽に運んでいけた。
今、介護している母は身長が148cmくらいで体重は75kgを超えている。「昔は痩せていた」の言葉とおり、父と結婚した当初の40kgにも満たない頃の写真も残っているが、私が物心ついた頃にはけっこう肥満していた。20年くらい前には膝に水が溜って手術している。手術後、一定期間を経てプールで歩くなど体重減を試みて多少成果が上がっていたのだが、程無く尿失禁に悩まされるようになりプール通いをやめてしまった。以降、食事制限などはしているが、これ以上体重が増えないようにするのがやっとである。
私自身、現状での健康にはそこそこ自信が有る方だが、10数年前に椎間板ヘルニアを患って以降、度々腰痛に悩まされている。普段は特に問題ないが、長時間の運転や重たいものを運ぶなど腰に負担のかかる作業をした後はかなりしんどい。
夜中、トイレに起きた母に倒れられたときはたまったものではない。その翌日には決まって接骨医でマッサージを受けている。
身内の介護を経験した人は皆、「自分は死ぬまで要介護状態にならないようにしよう」とか「要介護状態になっても世話してくれる人の負担にならないようにしよう」とか考えるものだが、いずれにしても体が動くうちに体重だけは減らしておいたほうが良さそうだ。
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