床ずれ
2008年05月28日 09:00
寝たきりになってしまったときに、まず注意しなければならないのは褥瘡(じょくそう)、つまり床ずれのことだ。
亡き父も随分あちこちにできてしまった。まめに体位を変えるようにはしていたけれど、一日中寝たきりだし、食事をまともに摂らないからどうしても栄養不足になってしまう。栄養が不足すると、どうしても短時間で褥瘡ができてしまうようになる。肩・肘・膝・足首などの関節部分はもとより、「何でこんなところに……」という部位までアザのようになっていた。
仙骨のあたりは特にひどかった。周辺の皮膚が壊死してしまい、主治医の先生が往診してくれた際に腐敗箇所を切除してくれたのだが、その時は部屋中にとんでもない悪臭が漂い、嘔吐感におそわれた。ひと通り切除したあとはお尻に直径5~6cm程度の穴が開き、仙骨が剥き出して、丸見えになっていた。
その状態の下半身に紙おむつをしているのだから、たまったものではない。汚物が患部に触れないように絶えず点検し、毎日訪問看護師さんに来てもらって、患部を消毒していただいた。苦労した甲斐があって、多少穴が小さくなった事もあったが、結局亡くなるまでふさがらなかった。
この事を教訓に、母の介護にあたっては褥瘡に充分注意をしていたが、それでも数箇所がアザのようになってしまった事がある。
5年位前だが、風邪を長引かせてしまったために血圧も不安定となり、心臓の具合も悪化し、ほとんど寝たきりの状態で流動食に頼ってしまった頃だ。
やはり気をつけなければいけないのは、寝ている時の体位変換よりも充分な栄養を摂らせることだと思う。この頃からわが家の食事はほとんど私がつくっている。
(K)
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