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ファイナンシャルプランナー太田差惠子の「お金のチカラ」

仕事と介護の両立(ワーク・ライフバランス)

 このところ関心を持っているテーマは仕事と介護の両立です。昨年の夏に、雑誌の仕事でルポ原稿を書いて以来、考え続けています。
 世の中では「ワーク・ライフバランス」という言葉がちょっと流行のように使われています。文字通り、仕事と生活のバランス、調和という意味です。積極的に取り組む企業も出てきました。

 現在、「ワーク・ライフバランス」は、少子化対策として語られることが多いようです。
 育児休業の取りやすい環境/長時間労働の緩和→「子育て環境」を整え→出産・育児のしやすい社会に。

 確かにそういう一面もあるのかもしれませんが、企業がめざす「ワーク・ライフバランス」はそこに狙いをつけているのとはちょっと違うようです。

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 育児休業の取りやすい環境/長時間労働の緩和→「働きやすい環境」を提供→社員は「自分は会社から大切にされている」と実感→モチベーションが増加→社員のやる気を引きだす/よい人材の確保。
 さらには、「仕事」だけでなく、「育児」や「地域活動」などにも参加することにより、本業に新たな視点を持ち帰ってきてくれることにも期待があるよう。
 ある企業の担当者が話していました。ワーク・ライフバランスは「福利厚生的な位置づけではなく、経営戦略」だと。

 まだまだ「ワーク・ライフバランス」というと「育児」を中心に考えがちですが、今後じょじょに「介護」にも注目されるようになると思うのです。
 仕事と介護の両立に悩んでいる人は大勢います。
 「どちらかの選択」というのは、精神的にも経済的にもつらいことです。
 団塊世代が70代になるころ、ますます両立に悩む人は増えるにちがいありません。
 取材を続けていきたいと思います。


※コメントはブログ管理者の承認制です。他の文献や発言などから引用する場合は、引用元を必ず明記してください。

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プロフィール
太田差惠子
(おおた さえこ)
AFP(日本FP協会会員)、介護・暮らしジャーナリスト、NPO法人パオッコ(離れて暮らす親のケアを考える会)理事長。高齢化社会においての「暮らし」と「高齢者支援」の2つの視点からの新しい切り口で新聞・雑誌などでコラム執筆、講演活動等を行う。2007年6月に『故郷の親が老いたとき―46の遠距離介護ストーリー』(中央法規出版)を上梓。
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