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ファイナンシャルプランナー太田差惠子の「お金のチカラ」

同居家族がいても生活援助は可 その2

 1月17日のブログを読んだという方から、以下のような連絡をいただきました。
 彼女は実家の親を呼び寄せようかと迷っているところです。親にこっちに来てもらえると安心感は高まります。しかしながら、独居の現在は週に3回ホームヘルプサービスを利用していますが、同居により利用できなくなればかえって大変になるのではないかと心配のようす。
 彼女と同じ自治体に暮らす知人は、去年、「同居の場合の生活援助はダメ」と断言されたとのこと。
 そこで、先日、役所に電話で聞いてみたというのです。そのときのやりとりを再録してくれました。

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彼女「呼び寄せを考えているんですけど。いま、親は独居で、向こうで家事援助のようなことをしてもらっています。でも、こちらの自治体では同居家族がいるとダメって聞いて…」
担当者「いえ、同居家族がいてダメなのはウチに限ったことじゃありません。全国同じです。ダメなんです」
彼女「(高圧的な言い方にムッとして…)でも、厚労省から、同居だからダメって処理はしてはいけないって通達が出たとも聞いたんですけど」
担当者「いえ、あれはウチのことを言っているわけではありませんよ。厚労省からの通達は家族が要介護とか障害があるのに、ダメって言ってはいけないっていう意味です。そうじゃない家族は家事的なことならできるでしょ」
彼女「私は仕事で毎晩遅くなるんです。ぜったいダメなんですね。別の自治体に住んでいる友人は、同居でも生活援助を使っています。コチラはダメというなら、呼び寄せは無理です…」
担当者「ウチでも特例を出しています。それは食べること。洗濯や掃除はいつでもできますが、食べることを避けると命にかかわるでしょ。だから、食べることに関しては援助をします」
彼女「つまり、私が留守で、日中親が食事の用意ができずに困るってことなら、サービスを提供してくれるんですね」
担当者「はい、そういうことです」

 「『厚労省の通達』と『別の自治体の友人』をかざすことにより、なんとか『特例』を聞き出すことができた。これらのキーワードがなければ、『ダメ』で押し通されたと思う」と、彼女。
 介護者世代は「情報」に敏感であるべき、とあらためて思わされた一件でした。


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プロフィール
太田差惠子
(おおた さえこ)
AFP(日本FP協会会員)、介護・暮らしジャーナリスト、NPO法人パオッコ(離れて暮らす親のケアを考える会)理事長。高齢化社会においての「暮らし」と「高齢者支援」の2つの視点からの新しい切り口で新聞・雑誌などでコラム執筆、講演活動等を行う。2007年6月に『故郷の親が老いたとき―46の遠距離介護ストーリー』(中央法規出版)を上梓。
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