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ファイナンシャルプランナー太田差惠子の「お金のチカラ」 2007年10月

お年寄りは魚料理好き?

oota071025.jpg 今日は仕事で走りまわっていました。
 
 乗り換え駅のハンバーガーショップで、大急ぎでランチ!
 隣の席に80歳くらいのご婦人が座っておられ、おいしそうにハンバーガーとポテトを食べていました。
 ハンバーガーといえば若者のイメージですが、そうとも限らないのかな。
 
 そういえば、だいぶ前になりますが、ひとり暮らしをする義父に高齢者向けの宅配弁当のサービスを勧め、しばらく利用したことがありました。魚と煮物中心のメニューです。
 ごはんとおかずで1食600円弱でした。価格的にも手ごろなうえ、安否の確認を兼ねていることが、利用の決め手。
 配達のたび、手渡しで二言三言、言葉をかわしてくれるのです。



ご存知ですか、「展示会商法」

 娘が成人式を迎えるにあたり、今年に入ってから振袖販売の案内状が驚くほどの勢いで届いています。たいてい封を切らず、ごみ箱に直行ですが、資源のムダだなあ、と気になるほどです。

 どんどん来る案内状を横目に、ふと思い出したことがありました。
 友人の母親の話です。
 70代で父親と2人暮らし。母親は足の具合が悪く、ひとりでの外出は難しいのですが、たびたび「展示会」に出かけているそうです。
 どうも母親のことをカモとみている知人がいるらしく、タクシーなどに乗せて連れていくのだとか。母親ももともと買い物好きなものですから、連れてもらえるなら…。そして、連れてもらったのだから…と、不要な着物類を購入するようです。(オソロシイことにかなり高額なものも含まれるとか。)



前首相辞任に思う。-できない、ごめん-

 介護をしている方に向けて、よく言われる言葉があります。
 「がんばりすぎないで」
 わたしもこの言葉を使うことがあるのですが、そういえるのは他人だからで、実際、当事者になると「できない、ごめん」とはなかなか言えるものではないのでは…、と思うことがありました。

 ずいぶん以前の話になりますが、肺炎を患ったことがあります。ひどい咳でしたが、入院はまぬがれました。診断を受けた直後に、仕事のスケジュールが入っていました。広告関係の執筆で、クライアントやカメラマンのスケジュールもあり、「行けない」とは言えず、なんとか取材をやっつけました。
 介護と状況は異なるものの、「できない、ごめん」と言えなかったできごとでした。
 フリーランスという職業柄、代わりがいないため似たようなできごとは、その後も何度かあります。



高齢者向けサービスのパンフを取り寄せよう!

 先日、ある自治体の介護講座に講師として呼ばれました。
 
 講座が終了したとき、受講者の男性のひとりが私を待ち構えていました。40代くらいの方です。

 男性「質問ですが…。うちの親は別の自治体に暮らしています。サービスについてまとめたパンフレットをもらいたいと思うのですが、ほんとうにくれますか?」
 講座のなかで、わたしが「自治体には高齢者向けのサービスをまとめた冊子やパンフレットがあるので、取り寄せておくと、いざというときに便利ですよ」といったことに対しての質問でした。
 同居や近居の場合は、身近な役所で、遠居の場合も、親の暮らす町の役所に問い合わせればもらうことができます。



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プロフィール
太田差惠子
(おおた さえこ)
AFP(日本FP協会会員)、介護・暮らしジャーナリスト、NPO法人パオッコ(離れて暮らす親のケアを考える会)理事長。高齢化社会においての「暮らし」と「高齢者支援」の2つの視点からの新しい切り口で新聞・雑誌などでコラム執筆、講演活動等を行う。2007年6月に『故郷の親が老いたとき―46の遠距離介護ストーリー』(中央法規出版)を上梓。
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