ページの先頭です。

ホーム >> 家庭介護サポーターズ >> ファイナンシャルプランナー太田差惠子の「お金のチカラ」
ファイナンシャルプランナー太田差惠子の「お金のチカラ」

カルメンが見た涙

oota20070920.jpg 夕方、いつものようにカルメンと散歩に行きました。歩いていると、何度か顔をあわせたことのある60代くらいの女性に出会いました。彼女の家にもフレンチブルドッグがいるそうです。だから、ことさらカルメンのことをかわいがってくれます。

 今日もそうでした。
 買い物の袋を道に投げ出して、カルメンを抱きしめてくれます。お洋服、汚れますよ…、と言おうとしたとき、彼女の目から大粒の涙がぽろぽろこぼれていることに気づきました。

続きを読む

 あれっ、どうしたんだろう。
 不思議に思っていると、女性はバッグから写真を取り出しました。
 「夏の暑い日に、死んじゃったのよ」
 かわいいフレンチブルドッグの写真です。
 言葉に詰まってしまいました。
 留守にしたあいだに熱中症で亡くなったそうです。雄の7歳だったとか。
 以来、ずっと家に引きこもっていたそうですが、ようやく気持ちを切り替え、出かけるようになったとのことです。
 まだお骨をそばにおいていると言っていました。

 「ペットロス」という言葉があります。飼っていたペットが亡くなり、深い悲しみから抜け出せない状況に陥ること。
 ペットを飼う人が増え、ペット産業が急速な成長を遂げている昨今。ますます、ペットロスは大きな問題になっていくのでしょう。
 同じ体験をした仲間の相談ラインや、専門家によるカウンセラーもあるようです。

 こういうわたしも、「もし、カルメンが死んだら……」としょっちゅう考えてしまいます。こんな風に考える人は少なくないようで、ペットがある程度の年齢に達すると、多頭飼いに移行する人も珍しくありません。

 女性はカルメンに「久しぶりのいい感触(抱き心地)をありがとう」と言って去っていかれました。


※コメントはブログ管理者の承認制です。他の文献や発言などから引用する場合は、引用元を必ず明記してください。

コメントを投稿する




ページトップへ
プロフィール
太田差惠子
(おおた さえこ)
AFP(日本FP協会会員)、介護・暮らしジャーナリスト、NPO法人パオッコ(離れて暮らす親のケアを考える会)理事長。高齢化社会においての「暮らし」と「高齢者支援」の2つの視点からの新しい切り口で新聞・雑誌などでコラム執筆、講演活動等を行う。2007年6月に『故郷の親が老いたとき―46の遠距離介護ストーリー』(中央法規出版)を上梓。
oota-book.jpg
メニュー
バックナンバー
その他のブログ

文字の拡大
災害情報
おすすめコンテンツ
福祉資格受験サポーターズ 3福祉士・ケアマネジャー 受験対策講座・今日の一問一答 実施中
福祉専門職サポーターズ 和田行男の「婆さんとともに」
家庭介護サポーターズ 野田明宏の「俺流オトコの介護」
アクティブシニアサポーターズ 立川談慶の「談論慶発」
アクティブシニアサポーターズ 金哲彦の「50代からのジョギング入門」
誰でもできるらくらく相続シミュレーション
e-books