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ファイナンシャルプランナー太田差惠子の「お金のチカラ」

別居の親の認知症やうつ、心配ですか?

 5月27日(日)にわたしの主宰するNPO法人パオッコと(財)住友生命社会福祉事業団の共催で、「遠距離介護セミナー」を開催しました。テーマは、別居の親の認知症やうつ。

 もちろん同居であっても親のこころの病は心配なものですが、一緒に暮らしていないと状況が見えないぶん、よけいに不安がつのるということもあります。
 ひとり暮らしは無理…、と思っても、簡単に同居を選択できるわけではありません。

 「お悩み軽減ディスカッション」では、実際にひとり暮らしの義母の認知症で悩んできた40代の女性に体験談をお話ししてもらいました。アドバイザーは認知症介護研究・研修センターの永田久美子さん。
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 女性が義母を初めて認知症の専門医に連れていったのは1999年1月。
 受診するまではいろんなことがあったそうです。病院に掛かる5、6年前から頻繁に電話がかかるようになりました。早朝だったり、深夜だったり。女性は「おかしい」と思っていましたが、夫は「母親は変わったところのある性格だから」と取り合わなかったそうです。思い返せば、それ以前から、日にちや時間があやふやな状態の時もあったとか。「私たち以外には迷惑をかけていないといいな」と心配だったといいます。が、予感は的中。何年もたってからですが、ご近所や友人にも迷惑を掛けていたことがわかりました。
 こういった悩みを抱えている人は、少なくないのではないでしょうか。
 電話や帰省で親の状況をよく観察し、「あれっ?」と思うことがあれば、日付と一緒に親の様子をメモしておくと、受診するときにも役立ちます。
 それ以前に大切なのは、親とコミュニケーションを密に保ち、親がどういう暮らしを望んでいるか、何に困っているかを知ること。

 わたし自身、遠距離介護に関する本を何冊も書いたり、セミナーを企画したりしていますが、現実には、日々の生活に追われるばかりで、帰省もままならない状況です。
 いえ、「忙しい」という言葉を都合よく使っているだけかも(^_^;)
 反省、反省・・・。
 でも、会場に集まった200人以上の子世代が、故郷で暮らす親を心配する似た立場だと思うと、ちょっぴり心強い気がしました。


※コメントはブログ管理者の承認制です。他の文献や発言などから引用する場合は、引用元を必ず明記してください。

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プロフィール
太田差惠子
(おおた さえこ)
AFP(日本FP協会会員)、介護・暮らしジャーナリスト、NPO法人パオッコ(離れて暮らす親のケアを考える会)理事長。高齢化社会においての「暮らし」と「高齢者支援」の2つの視点からの新しい切り口で新聞・雑誌などでコラム執筆、講演活動等を行う。2007年6月に『故郷の親が老いたとき―46の遠距離介護ストーリー』(中央法規出版)を上梓。
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