介護前夜 ニートだった頃
今回から技術の説明に入るというのではなく、まずは、自分がどういう経緯で武術と出会い、現在の活動に至ったかを、しばらくお話ししていきたいと思います。
すぐに技術をと期待していた方には申し訳ありませんが、最初に考え方を伝えたいのです。テレビ等で取り上げられるような派手さは、あくまで誇張であり、実際はとても地道なものです。その意味からも、技術の基盤となる考え方や身体運用理論をきちんと伝えた上で、はじめて技術を紹介したいと思います。
私はもともと介護の仕事をしようと目指していたわけではありませんでした。
ちょうど今から18年前のことになります。
高校時代、文化祭活動などに熱中して、まったく勉強をしていなかったため、大学受験にことごとく失敗。「浪人すればなんとかなるだろう」と予備校に行くものの、元来、怠け者な性格のため、一か月くらいで朝起きられなくなり、ズルズルと出席しなくなり、中退してしまいました。
かといって、ヤンキーになるでもなく、ゲームに走るわけでなく、パチンコや競馬などギャンブルをするでもなく、中途半端にただなんとなく時間だけが過ぎてしまう、今でいうニートで、引きこもりの日々が続き、大学は当然どこも不合格でした。
さすがにこのまま就職するのも難しいため、親から専門学校にとりあえず行ったほうがよいと言われ、探すことにしました。
しかし、自分にとってしたいことが何もないのです。
仕方がないので、高校生の時、職業適性検査を受けて「人と接する仕事が向いている。介護系の仕事など」という一文を思い出し、とりあえず、介護の学校に行ってみるかと、いい加減に決めてしまったのです。
しかし、学校に行ってみて愕然としました。自分と同じく、「行く場所がないからとりあえず学校に来た」という学生ばかり。
授業は成立せず、はじめから学級崩壊。自分のことは棚に上げ、「こんなところにはいられない」と、1か月くらいでまたまた学校をさぼるようになってしまいました。
しかし、そんな中、ある出会いが私の「今」につながる道筋をつけてくれたのです。
コメント
岡田さんにこんな過去があったとは。
文章もお上手で、今後の展開が楽しみです!
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