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落合敏の「介護は楽しみながら」

花粉症と食事

花粉症の正体
 この季節になると、花粉で鼻汁がひどくなる人が増えてくる。こういう人を一般に、「アレルギー体質」と言っている。
 アレルギー症状の原因は、体の「免疫反応」にある。
 免疫反応とは、体に侵入する病原菌や異物に対抗しようとする体の自衛反応で、本来は、体に害のない反応なのだが、なんらかの原因で強すぎる反応を起こすと、さまざまな症状が出てきやすい。

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免疫機能に深いかかわりをもつビタミンB6
 ビタミンB6は、こうした免疫抗体に重要な役割を果たしている。例えば、B6欠乏のモルモットには、免疫反応に関係のある胸部のリンパ管や脾臓が小さくなったり、血液中のリンパ球が減ったりする異常が見られ、逆にこのモルモットにB6を十分与えると約2週間で80%が正常に回復したという実験報告がある。
 こうした実験をそのままま人間にあてはめることはできないが、いろいろな報告をみていると、B6は免疫機能を高める効果があると言えそうである。
 ビタミンB6の基本的な働きは、たんぱく質や脂肪の吸収を助け、また中枢神経系の働きを正常に保つ、皮膚の健康を保つ、吐き気をやわらげるなどである。

ビタミンB6を多く含む食品は?
 B6を多く含む、通常よく食べる食品を含有量の多い順にあげると、(1)サケ、(2)とり肉、(3)イワシ・ヒラメ、(4)大豆、(4)サバ・牛レバー、(5)いんげん豆、(6)豚肉・ハム、(7)マグロなどである。

B群をまんべんなく摂ろう
 しかし、B6だけを摂っているより、B群は総合的に摂ることがベスト。
 炭水化物や脂質、たんぱく質は、体内で分解されるときにエネルギーを出すのだが、この過程でB群のすべてが、なんらかのかたちで関係する。
 どれかひとつ欠けても、エネルギー代謝はスムーズに行われないので、B1、B2、B6など、同時に摂ることが大切なのだ。
 それには、レバーや酵母、卵黄、肉類などが適する。ただし、B群は種類によって損失率が違う。
 B1は熱に弱く、水に溶けやすい。B2は熱や酸に強く、水によく溶ける。B6は熱に強く、水にも溶けにくいという特徴がある。

ビタミンの相乗効果がポイント
 ビタミンは、ひとつの食品に各種のビタミンが含まれている。「ビタミンは食品で摂る」のが基本と言われているのは、一度に各種のビタミンを摂ることによる相乗効果が期待されるからなのである。


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プロフィール
落合敏
(おちあい とし)
栄養学博士。千葉大学講師、茨城キリスト教大学教授などを経て、現在NHP OCHIAI Office代表。「おもいッきりテレビ」をはじめメディアに出演多数。2000年~2004年の4年間、実母を介護した経験をもとに、介護者の視点に立ったお年寄りの食事に関する書籍や介護日誌をまとめたものを上梓。
栄養学博士 落合敏の栄養学研究所 http://www.nhp-ochiai.jp/
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