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落合敏の「介護は楽しみながら」

風邪・流感はなぜ起こる?

 風邪は「万病のもと」といわれている。
 風邪のウイルスが鼻や口から入り、のどの粘膜を突破しようとすると、のどに痛みを感じる。
 体内ではウイルスや細菌を食べてしまうマクロファージ(白血球の一種)が同じ仲間の好中球などとともに、ウイルスを“捕食”し殺菌をする。
 ところが免疫力が衰えているとその力が逆転し、ウイルスや細菌が強くなって、のどの痛みはますます強くなり、ゾクゾクッと寒気を感じ始める。
 さらに、のどなどの粘膜の炎症がひどくなり、痛み、発熱、咳が最もひどい状態になる。
 一般には、やがて熱が下がり、のどの痛みもなくなるが、気管の炎症がひどい場合は痰などがいつまでも残る場合もある。
 これが流感や風邪の特徴ともいえる。

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風邪・流感対策には

 風邪・流感の予防・改善には、日頃から免疫力を高めておくことが必要である。そのためには、抗酸化成分(細胞にサビのできるのを防ぐもの)を多く含む食品を食卓に上手にとり入れることが大切である。抗酸化成分は、多種多様なかたちで、いろいろな食品に含まれているが、この時期とくに必要なのは、ビタミンAやC・Eなどの栄養素を多く含むもの。

■ビタミンA・C・Eを多く含む食品
【緑黄色野菜】
ほうれん草、小松菜、春菊、ブロッコリー、菜の花、にんじん、西洋かぼちゃなど
【淡色野菜】
ねぎ、レタス、キャベツ、大根、セロリなど
【芋類】
さつま芋、紫芋など
【柑きつ類】
みかん、ネーブルオレンジ、レモン、だいだい、ゆずなど
【果物類】
りんご、イチゴ、マンゴー、パパイヤ、アボカドなど
【豆類】
大豆(その製品も含む)、小豆、黒豆など
【種実類
ごま、ピーナツ、アーモンドなど
【魚介類】
めかじき、銀だら、ぶり、鮭、たい、えび、桜えび、いくら、すじこなど
【その他】
そばなど

みかんの皮をあなどるなかれ

 また、みかんなどの柑きつ類の皮に含まれる香りの成分リモネンは、毛細血管を拡げ、血液の流れをスムーズにする働きがあるので、冷え性や風邪の予防・改善にも役立つ。
 また、この香りは、高ぶった神経や感情を抑えてくれるセロトニンの分泌を促す働きもあるので、心身をリラックスさせて精神的疲れを癒してくれる。

みかん湯でリラックス

 その利用法の一つとして、みかんの皮を1週間ほど乾燥させたものを、ネットやガーゼの袋に入れて湯舟に浮かべ、ぬるめのお風呂に20分前後つかると、からだの芯まであたたまり、心身ともにリラックスできる。
 みかんの皮湯やゆず湯は古くから日本人が行ってきた入浴法で、寒い冬を乗り切るための昔の人の生活の知恵だったかもしれないが、理にかなった方法といえる。大いに学びたい。


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プロフィール
落合敏
(おちあい とし)
栄養学博士。千葉大学講師、茨城キリスト教大学教授などを経て、現在NHP OCHIAI Office代表。「おもいッきりテレビ」をはじめメディアに出演多数。2000年~2004年の4年間、実母を介護した経験をもとに、介護者の視点に立ったお年寄りの食事に関する書籍や介護日誌をまとめたものを上梓。
栄養学博士 落合敏の栄養学研究所 http://www.nhp-ochiai.jp/
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