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落合敏の「介護は楽しみながら」

93歳の介護体験

 先週、「超党派の勉強会」で紹介した会のメンバーの一人に、93歳の哲学者(元某大学のロシア語の教授)がいらっしゃる。
 とてもお元気でご著書も多い。最近私がいただいた著書は、『人生史観の立場からみた人生の目的』『憲法はどのように変えるべきか』など、いずれもアーバンプロ出版センターからのもの。私の読解力では難しかった。でも先生の生きるパワーに圧倒された。
 さらに驚いたことに、先日、地元の保健センターで「介護の講義と実技」の講習会を受講したとのこと。

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 私は思わず「誰の介護をなさるのですか?」と質問。先生の答えは「僕も、家内も、年が年だから、倒れたときの準備にと思って…」だそうである。「受付の方からも、会場でも同じような質問を受けたよ」
 「実技だってちゃんとやって、楽しかったよ」「ああいう会にはみんなが参加するといいね」とおっしゃっておられた。
 そこで、先生の健康法をうかがってみた。要約すると下記のとおりである。
(1)静かな深い呼吸。
(2)よくかんで食べる。最低50回。
(3)腹八分目。
(4)一生酒を飲まず、煙草を吸わない。
(5)欧米食(肉、卵、牛乳)ではなく、日本の伝統の和食(豆腐、豆乳、納豆、油揚げ、野菜、きのこ)に心がける。
(6)有機無農薬の玄米、麦、小豆、黒豆、粟の主食。
(7)家庭菜園でとれる、有機無農薬の茄子、トマト、きゅうり、大根、インゲン、ピーマン、ニガウリ、かぼちゃなどの副菜。その他、毎食梅干。
(8)家庭菜園のブルーベリー、ビワ、柿、山桃、イチジクなどは主にデザートに。もちろん有機無農薬とのこと。
 その他、6時30分起床、13:30~15:30の昼寝、22:00就寝。
 起きるとすぐラジオ体操。朝食後散歩、家庭菜園の仕事、庭木の剪定、草取りなど、一日の主な仕事とのこと。
 私もそうありたいと思うが、実行は難しい。
 自分流に何か信念をもった生き方を学んだように思う。


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プロフィール
落合敏
(おちあい とし)
栄養学博士。千葉大学講師、茨城キリスト教大学教授などを経て、現在NHP OCHIAI Office代表。「おもいッきりテレビ」をはじめメディアに出演多数。2000年~2004年の4年間、実母を介護した経験をもとに、介護者の視点に立ったお年寄りの食事に関する書籍や介護日誌をまとめたものを上梓。
栄養学博士 落合敏の栄養学研究所 http://www.nhp-ochiai.jp/
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