タラコにイクラ? いいじゃない!
2008年3月2日。
あるテレビ局で放映された『ご長寿プロファイル 山あり! 谷あり! 元気あり! 幸せのヒミツ見つけ隊!』という番組に、長寿者の食生活面でのコメンテーターとして出演した。
番組のなかで紹介された100歳前後の元気な現役者たちは、仕事の内容や環境はそれぞれ異なる。しかしみなさん、一様に好奇心旺盛で、“人生まだまだこれからです”と輝いていた。VTRをみるにつれ、圧倒されると同時に、大きなパワーをいただいた。
なかでも、101歳の女医さんの朝食が話題になった。
ウニ、イクラ、タラコ、明太子など、コレステロールを多く含む塩辛いものが好物で、毎日朝食に食べている。
またその女医さん、お肉も大好きで、肉料理が出るとだれよりも先に手を出すとのこと。
このVTRをみた後、スタジオでは私への質問の嵐だった。
「落合先生、このような食卓でいいのですか?」
私はこう思うのだ。
コレステロールも肉に含まれる飽和脂肪酸も、私たちのからだをつくっている細胞膜の成分である。むしろ、コレステロールは、高齢者の場合基準値より高いほうがよいとする報告もある。
“ばっかり食べ”はよくないが、自分の好物を毎日一定量食べることは、食欲増進につながる。高齢者の場合は特に唾液をはじめ、胃液などの消化液の分泌が少なくなるので、それを高めるのにも「好物」は役に立つ。
また、若さを維持するためにも、タンパク質源として卵・肉・魚・豆などを、ビタミン・ミネラル・食物繊維の供給源としてとる野菜・海藻・キノコなど主菜の倍の量を摂るとよい。もちろん、生活活動量、若さなども、個人差が大きいけれど。
以上の点からみると、出演者のみなさんは、それぞれ理にかなった食生活が習慣化しており、健啖家であった。
そのほか、早寝・早起き、1日の仕事も目標をもって頑固なまでにこなしていく。
つまり、“自分流に生きている”ということが印象的であり、私もそうありたいと心から思った。
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