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野田明宏の「俺流オトコの介護」

されど尿取りパッド

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 滅多にないことなのだが、母がデイサービスから便を付着させ帰宅した。滅多と書いたが、今のデイサービスへ通い始めて4年近くになるが、過去、記憶に残るのは1回だけ。それも、その日、摘便を済ませたあとにお尻周りをキレイにしてくれ、その後、直腸に残っていた微量の便が漏れていたという程度。
 しかし、今回はシッカリと尿取りパッドからはみ出し、紙オムツまで汚れるほどの量だった。

 オレはいつもデイサービスから帰宅して直ぐ、母のパッドを替える。全く尿漏れが確認されなくても替える。なぜ? 帰宅して1時間後から夕食となるのだが、9時のパッド交換時はかなりの尿が排泄されているからだ。
 デイサービスから帰宅時(午後4時半過ぎ)、母は薄い尿取りパッドをしている。ちゃんと吸収すれば400ccはOKなはず。でも、それは、いろんな好条件に恵まれてのこと。少しでもお尻が動き、パッド自体、それに横漏れギャザーが丸まることも茶飯事。つまり、9時まで耐えきれないのだ。だから、600ccは間違いなく吸収するパッドを母にあてがう。
 尿が全く付着していないのにパッドを替える。つまり、それまでしていたパッドは新聞紙に包まれゴミ箱へ。これについては、過去、多くの介護職方々からお叱りを頂戴した。今も、この話題を持ち上げると、ムスッとする人は多い。
 もったいない。
 お叱りの源は、もったいない だ。
 もちろん、オレも承知している。だけど、大容量のパッドに交換しておかないと尿が紙オムツまで染みこんでしまう。
 だったら、小さいのをそのまま使用して、改めてパッド交換すればいいじゃないか? となる。
 しかし、エンシュア滴下中は無理。更には、滴下後直ぐに母の身体を側位にしたくないのだ。もっとも、パッドを2枚重ねにしておき、その体勢を維持しながら上側のパッドを抜くという手段もある。ただ、オレがこの手段を好きではない。
 紙オムツ。我が家の場合、1枚の単価が100円に近い。かなり高価だ。小さいパッドが40円ほど。大容量は65円ほどか? 
 紙オムツ。尿が染みこんでも使用は可能だ。でも、尿の臭いは放散する。これもオレ好みではない。
 
 さて、便の話に戻す。パッド交換前から便臭はしていた。オヤッ? とは想ったのだけれど、過去に経験がない。なので、オムツを緩め、パッドを下ろした途端、便が紙オムツまで溢れていることを確認。最近流行の未曾有の事態だ。
 もっとも、驚愕するほどの量でもないので、ペッドボトルに白湯を入れ、お尻をキレイにしてパッドとオムツを新しいモノに替えた。ペッドボトルの頭にはキリでいくつか小穴を開けており、シャワー状で飛び出すようにしている。誰もがしていることだけど。
 交換後、オレは直ぐにデイサービスへ電話を入れた。母が送られてきたとき、職員から便を出したことは聞いていた。ただ、腑に落ちないのは、何時に便を出して、最終のパッド交換時は何時だったのか?
 便は午後1時頃出したとのこと。となると、デイサービスを出るまでに3時間半ほどはある。それまでにパッド交換かしてくれていないのか?
 この一点が聞きたかった。
 デイサービスの説明では、帰宅前に交換していると言う。ここの職員はウソは絶対に言わない。オレは心底から信頼しており、デイサービスにいるときに不測の事態がおき母が亡くなったとしても、それはそれで受け入れることに決めている。
 だから、逆に、聞かなければならないことは、嫌がられても聞く。
 でだ、ということは、送りの車中で残っていた便が出たということになる。そう考えるしかない。それは、母が車に座るということは、寝ている状態から起きてる状態に。直腸が上から下を向くわけで、引力の法則で落ちたと理解できる。
 これ、もし、そういう事情が把握できないと、下痢でもしているのか? と疑う必要が生じるからだ。
 
 尿取りパッド。母のいろんなことを教えてくれる。
 おりもの。尿色。尿量。出血。臭い。そして、大便の好不調。
 オレは、パッド交換時、シッカリとパッドを見据えてから新聞紙に包む。
 たかが尿取りパッド。されど尿取りパッドだ。

和ちゃん 格好いい!\(^O^)/
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コメント


和ちゃん イケテル!


投稿者: 名無し♂ | 2011年07月03日 15:25

(写真を見て)めっちゃ一言の重みのありそうな名監督って感じです!カッコイイ!


投稿者: ロッキー | 2011年07月04日 12:24

名無し♂ さま

なんだか、3チャンネルのような際どさですが、
はじめまして。
コメントありがとうございます。
まあ、作った写真ですが、
いけてる
と私も思います。
遊び感覚でした。
こんなの、楽しいですよ。


投稿者: 野田明宏 | 2011年07月04日 17:10

ロッキーさま

どうもどうも
ありがとうございます。
飛ぶ鳥を落とす勢いのロッキーさんから
そんなお言葉を頂くと
和ちゃんも、やらされながらも
ヤッター って感じだと思います。
毎度の激励 
感謝!


投稿者: 野田明宏 | 2011年07月05日 12:49

※コメントはブログ管理者の承認制です。他の文献や発言などから引用する場合は、引用元を必ず明記してください。

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プロフィール
野田明宏
(のだ あきひろ)
フリーライター。1956年生まれ。約50カ国をバックパックを背負って旅する。その後、グアテマラを中心に中央アメリカに約2年間滞在。内戦下のエルサルバドルでは、政府軍のパトロールにも同行取材等etc。2002年、母親の介護をきっかけに、老人介護を中心に執筆活動を開始。2010年現在、83歳になる母と二人暮らしで在宅介護を続ける。主な著書は『アルツハイマーの母をよろしく』『アルツハイマー在宅介護最前線』(以上、ミネルヴァ書房)など多数。『月刊ケアマネジメント』(環境新聞社)にて、「僕らはみんな生きている」連載中。
http://www.noda-akihiro.net/
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