ページの先頭です。

ホーム >> 家庭介護サポーターズ >> 野田明宏の「俺流オトコの介護」
野田明宏の「俺流オトコの介護」

吸引

201202251.png

201202252.png

 母は入れ歯を装着していた。ただし、上側だけ。下側は、今もシッカリと温存されている。
 さて、母が噎せることが多くなった。以前は、季節の変わり目が顕著で、ワンクール過ぎると噎せは自然消滅するという経過をたどってきた。なので、胃ろう造設前に購入した簡易吸引器の出番も多くはなかった。簡易吸引器といっても正価で買えば5万円ほどの品物。それを、3万円少々で知人が働く介護ショップに依頼して手に入れたモノだ。
 で、ここのところ朝食を済ませてから噎せることが多い。噎せるといっても、母の場合は口中にある唾液が上手く飲み込めない。極端な例えをすると、溺れているような状態に見受けられることもある。
 我が家の場合、母の朝食は4時半からで、1時間ほどで朝食を終える。経管栄養剤エンシュア250ccと白湯250ccを滴下で胃に流し込む。
 1時間ほどで終えるから、その後、2度寝にオレは入る。これがスコブル心地よいのだ。が、ここで噎せが来る。
 今冬の岡山は寒い。母の噎せが聞こえる。布団からは出たくない。葛藤。エイヤーで起き上がる。
 考えなければいけないのは、水分摂取は絶対に必要。ただ、多すぎてもダメ。水分を入れることで口中の唾液もそれに比例して増えるらしい。本当は、オレ的気持ちは、もっと水分を入れたい。
 というのも、母には尿路感染がある。これに対して抗生薬等は使用していない。だから、オシッコをイッパイだして菌を放出したいのだ。しかし、反動。噎せとなって返ってくる。
 今、母のオシッコは汚れが目立つ。以前は、パッドにオシッコが出てるかどうか判断できないほどに透明であったのに。
 で、吸引なのだが、久々にチャレンジ。上手くいかない。挙げ句、母は噛んだ。ニュアンス的には、咬みついた。の文字の方が妥当なような噛み方だった。
 チカライッパイ噛む。ほどほど、がない。結局、カラー写真のように口の周囲は血だらけ。良く観察してもらえれば分かるが、上唇は少し裂けている。下の歯の食い込みなのだ。
 モノクロ写真はショートステイ先で撮ったモノ。勉強してまいりました。
 でも、一人でちゃんとできるかな?

続きを読む


コメント


噎せと水分摂取のバランスですね。吸引にもチャレンジしていますね。野田さんのお母さんを愛おしく思う気持ちがひしひしと伝わる写真です。


投稿者: やすくん | 2011年03月13日 08:58

やすくん さま

いつも、心暖まるコメントありがとうございます。
バランス。難しいんです。
本当に 介護は奥が深いです。
日々 勉強であります。

しかし、コメントが上がっているということは、
編集部は出勤してるんだー。
非常時の最中、お疲れさま です。


投稿者: 野田明宏 | 2011年03月14日 09:29

※コメントはブログ管理者の承認制です。他の文献や発言などから引用する場合は、引用元を必ず明記してください。

コメントを投稿する




ページトップへ
プロフィール
野田明宏
(のだ あきひろ)
フリーライター。1956年生まれ。約50カ国をバックパックを背負って旅する。その後、グアテマラを中心に中央アメリカに約2年間滞在。内戦下のエルサルバドルでは、政府軍のパトロールにも同行取材等etc。2002年、母親の介護をきっかけに、老人介護を中心に執筆活動を開始。2010年現在、83歳になる母と二人暮らしで在宅介護を続ける。主な著書は『アルツハイマーの母をよろしく』『アルツハイマー在宅介護最前線』(以上、ミネルヴァ書房)など多数。『月刊ケアマネジメント』(環境新聞社)にて、「僕らはみんな生きている」連載中。
http://www.noda-akihiro.net/
メニュー
バックナンバー
その他のブログ

文字の拡大
災害情報
おすすめコンテンツ
福祉資格受験サポーターズ 3福祉士・ケアマネジャー 受験対策講座・今日の一問一答 実施中
福祉専門職サポーターズ 和田行男の「婆さんとともに」
家庭介護サポーターズ 野田明宏の「俺流オトコの介護」
アクティブシニアサポーターズ 立川談慶の「談論慶発」
アクティブシニアサポーターズ 金哲彦の「50代からのジョギング入門」
誰でもできるらくらく相続シミュレーション
e-books