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野田明宏の「俺流オトコの介護」

母のリハビリ

 母をショートステイへ出して、一服。インスタントコーヒーを飲み終えて、母には申し訳ないのだけれど解放感に浸っていたら携帯へショート先のケアマネジャーから。
 「野田さん、お母さんのエンシュア(経管栄養剤)がありませんね?」
 アッ! 母の食事。三泊四日分で250CCエンシュア10缶。ちゃんと準備はしていたのだけれど、荷物とは別の場所に置いていたので持たせないままに出陣させてしまった。胃ろう利用者の場合、経管栄養剤持参となる。
 ケアマネジャーは、
 「10缶はショート側で用意するので次回のときに一緒でいいですよ」
 オレも甘えて、
 「じゃあ、そういうことでお願いします。スミマセン」
 一端はこれで一件落着したものの、オレは黙考。
 「いつも偉そうなことをブチブチとショートステイにも言っている。一度などは大爆発している。これは、オレのミスだよなあ!? エンシュアは手元にある。自分には甘い“野田明宏君”かあ!」
 反省。買い物など済ませてからエンシュアをショートステイまで持参することにした。バスを乗り継ぎ40分~50分の距離。車だと最短コースなので20分の距離となる。
 ショートへ到着し母の部屋へ。いない。アレッ? キョロキョロしてるところへ車椅子に乗って母は現れた。リハビリ室からご帰還とのこと。ショーステイを利用し始めてもう2年近くになるかな? オレは、このとき初めて知った。
 リハビリは、ショートを利用している三泊四日。毎日30分ほど。つまり4日間継続で行われているということを。オレは、利用期間の1日のみと思い込んでいた。ビックリ!
 で、母担当の理学療法士さんに頼んでリハビリの現場を翌々日に訪ねることに。そこでパチリンコ。
 こんな密着と笑顔に支えられて、母は日々リハビリしてるんだ。
 その場では撮ることに専念していたので深くは想いもしなかったのだけれど、帰宅して写真の編集作業をしていると心が熱くなってきた。
 本当にありがとう。

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コメント


 ココに来るのをいつも楽しみにしています。
 ショートでリハビリってすごいですね。しかも毎日!泊まりだけで精一杯って施設もある中、良い所に出会えたんですね。
 PTさんの表情がいいです。和子さんにとっては身体のリハビリというより「人」と触れ合い、感じる事が一番の心のリハビリでは…と勝手に思っています。
 私も利用者さんと接する時こんな笑顔が出せるよう日々努力したいと思います。
 すごく、いい写真です。


投稿者: みき | 2011年02月27日 12:09

ミキさま

はじめまして。
コメントありがとうございます。
確かに、私もミキさんのように考えるのです。
リハビリは、しないよりは した方が良いです。
とても気配りしながらのリハになるはずですPTさんにとっては。そして、この彼女はとても若い!
だけど、いつもこんな笑顔で接してくれます。
初対面のときからズートです。
強く、思いましたね。
リハは適当で良いから、その笑顔でそばに居てくれるだけで と。
本当に、笑顔は癒しになり、私のファイトにも繋がります。
また寄ってください。


投稿者: 野田明宏 | 2011年02月28日 09:48

みき さま

ごめんなさい。
お名前、カタカナにしていました。(m_m)


投稿者: 再送 野田明宏 | 2011年02月28日 09:51

 職場で行き詰ってしまった時ココに来ると、とてもニュートラルな気持ちになります。雑念が抜けるというか…まっさらになれるんです。
 和子さん、野田さん、ありがとう。まだまだ頑張れそうです。


投稿者: みき | 2011年03月02日 13:34

みきさま

了解でーーす。
ファーーーイトっとー!


投稿者: 野田明宏 | 2011年03月03日 12:38

※コメントはブログ管理者の承認制です。他の文献や発言などから引用する場合は、引用元を必ず明記してください。

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プロフィール
野田明宏
(のだ あきひろ)
フリーライター。1956年生まれ。約50カ国をバックパックを背負って旅する。その後、グアテマラを中心に中央アメリカに約2年間滞在。内戦下のエルサルバドルでは、政府軍のパトロールにも同行取材等etc。2002年、母親の介護をきっかけに、老人介護を中心に執筆活動を開始。2010年現在、83歳になる母と二人暮らしで在宅介護を続ける。主な著書は『アルツハイマーの母をよろしく』『アルツハイマー在宅介護最前線』(以上、ミネルヴァ書房)など多数。『月刊ケアマネジメント』(環境新聞社)にて、「僕らはみんな生きている」連載中。
http://www.noda-akihiro.net/
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