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野田明宏の「俺流オトコの介護」

担当ケアマネジャーに送られて

 10月30日午前から11月2日午後にかけて、母をショートステイにお願いした。30日は土曜日だったのでショートステイ先からのお迎えがない。基本的に、土・日曜、そして祝日は送迎サービスがないのだ。これは痛い!
 というのも、オレは車の免許というものを取得していない。だから、ショートステイまでの道のりを誰かの運転に頼らなければならない。もちろん、オレは母に同行する。
 タクシーなどは論外。車で25分ほどの距離なので片道3000円近くまで跳ねてしまう。介護タクシーは視野の範疇だけれど、オレを自宅まで送り返してはくれない。それと、手続きが面倒。
 頼るは友人・知人。この日は、母担当のケアマネジャーが来てくれた。

201111021.png

 「けあサポに、ケアマネに送ってもらった、と書いても大丈夫かよ?」
 それなりに、オレも気配りをする。
 「えー? 『担当ケアマネジャーがショートステイに送ってはいけない』なんてこと、見たことも聞いたこともないですよ」
 正直なところ、担当ケアマネジャーとの関係は微妙?
 あやしい関係というのではない。
 つまり、オレにとっては友人であり、母には担当ケアマネジャーでもあるということ。もっとも、オレは母のキーパーソンだから、担当ケアマネジャーはオレの詳細もできるだけ把握しなければならない立場にはある。
 母担当のケアマネジャー。オレから名字でNさんと呼ばれたり、名前でSちゃんと呼ばれたり。
 「Sちゃん、今朝もキレイよ」
 「Nさん、和ちゃんのエアマット交換の件だけど?」
 なんだか、けあサポに相応しくない? 奇妙な文面になってしまったけれど、ケアマネジャーと良好な関係が築けると、スコブル融通の利く介護ができるということを記したかった、ということであります。
 さて、ショートステイへ“いざ出陣”となると、いろいろと準備というものが必要になる。
 母は胃ろうなので、経管栄養剤であるエンシュアを三泊四日分の十缶。一缶は250CC。
 着替えもこの時期は多くなる。秋・冬モノ混合でバッグに詰め込む。バスタオル他も。写真のように天こ盛り。

201011022.png

 必要・お願い事項記入の一枚の紙。
 今回は、
 「胃ろう部位周囲へ出てくる浸出液に気配りして欲しい。その浸出液を吸収させるガーゼ交換を頻繁にして欲しい。私とデイサービス職員たちとで、目立ちはじめた不良肉芽をここまで小さくしましたから」
 お世話になる身としては記入しずらいのだが、書かねばならない。
 ところで、
 「がんばらない介護生活を考える会」にアクセスすると、TOP画面にドカーンと。
 『介護生活に役立つ がんばらない介護生活“5原則”』
 
 1 1人で介護を背負い込まない。
 2 積極的にサービスを利用する。
 3 現状を認識し、需要する。
 4 介護される側の気持ちを理解し、尊重する。
 5 出来るだけ楽な介護のやり方を考える。

 あれっ? オレは 頑張らない介護なんてありえない と放言し続けてきたのだけれど、もしかしてオレは、がんばらない介護の実践者?
 と、自分自身の介護哲学を揺さぶられる今、現在進行形→

201011023.jpg

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コメント


『介護生活に役立つ がんばらない介護生活“5原則”』
 1 1人で介護を背負い込まない。
 2 積極的にサービスを利用する。
 3 現状を認識し、受容する。
 4 介護される側の気持ちを理解し尊重する。
 5 出来るだけ楽な介護のやり方を考える
ですね~~~
素晴らしい原則ですね。このなかのひとつを実現できればすごいことです。できなくても頭にいれけとくだけでも楽になるとおもいますよ。


投稿者: my男 | 2010年11月03日 22:10

my男さま

なんだか、意識しないうちに、
多くの方々に助けてもらい。
社会資源もアチコチ活用するようになりました。
まあ、
形振り構っていられない
というのが実情です。
形振り構うと
どうしても、一人で背負うことになりますよね。
でも、
それでも、
在宅介護は、頑張らないとできません。


投稿者: 野田明宏 | 2010年11月04日 12:41

はじめてコメントします。

私は今年5月に自宅で母を看取りました。(末期がん)

「ひとりで介護を背負い込まない」ためには、誰かがそばに来てくれないと、実際には難しい。

でも、いいケアマネさんがいて、いいですね。

悩みを同じように感じてもらえる人こそが、介護者の負担を軽減してくれる気がします。


投稿者: 秋田のタカ | 2010年12月17日 10:47

秋田のタカ さま

はじめまして。
コメント ありがとうございました。
17日は東京におり、返信が随分と遅れました。
とはいえ、時間差かなりでのコメント頂戴でしたので、
発見できたのはラッキーでもありました。

そうですか ご自宅で看取られましたか。
スゴイですね。
今、自宅で看取りたくても周囲が許さないこと顕著ですもんね。
いろいろ、外からでは見えないご苦労もあったと想像できます。
お悔やみ 申し上げます。

我が家のケアマネ。
あまり介護の話はしないんです。
人生相談したり されたり等々。
いつの間にか、友達になってしまいました。

タカさま 今後ともヨロシクお願いします。


投稿者: 野田明宏 | 2010年12月23日 11:55

※コメントはブログ管理者の承認制です。他の文献や発言などから引用する場合は、引用元を必ず明記してください。

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プロフィール
野田明宏
(のだ あきひろ)
フリーライター。1956年生まれ。約50カ国をバックパックを背負って旅する。その後、グアテマラを中心に中央アメリカに約2年間滞在。内戦下のエルサルバドルでは、政府軍のパトロールにも同行取材等etc。2002年、母親の介護をきっかけに、老人介護を中心に執筆活動を開始。2010年現在、83歳になる母と二人暮らしで在宅介護を続ける。主な著書は『アルツハイマーの母をよろしく』『アルツハイマー在宅介護最前線』(以上、ミネルヴァ書房)など多数。『月刊ケアマネジメント』(環境新聞社)にて、「僕らはみんな生きている」連載中。
http://www.noda-akihiro.net/
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