ページの先頭です。

ホーム >> 家庭介護サポーターズ >> 村田くみの「シングル介護のホントのところ」
村田くみの「シングル介護のホントのところ」

老後の住まい

 最近は「老後の住まい」をテーマに取材をしています。介護が必要になってから入る、自立のうちから入る施設と、大きく二つに分かれます。名称もざっと10種類以上はあって、違いを知るだけでも一苦労です。
 介護が急に必要になってから慌てて見つける方たちがいる一方で、「まだ介護は必要ではないけれど、今の自宅で住むのは心細いので安心できる住まいに引っ越したい」という高齢の方、あるいは子供たちが親の住まいを探すケースが多いようです。
 私の場合は前者の「介護が急に必要になってから慌てて見つけた」タイプです。
 母は倒れて入退院を繰り返すようになってから、自宅での生活は厳しくなってきました。なぜかというと、三度の食事を自分で作ることができなくなり、ふとんから起き上がったり、部屋の中の生活が困難になってきたからです。自宅のバリアフリー改修が無理なことから退院後は、特養のショートステイを利用していました。ところが特養の雰囲気に馴染めなくて、部屋をたずねるとグチばかりこぼしていました。母はまだ70代の半ばで、周りの入居者は80代~90代がほとんど。要介護度も重い4~5の方ばかりで、比較的軽い「要介護2」の母は、本人いわく「浮いた存在」だったようです。
 自立の方が「老後の住まい」を選ぶ際、最も気にするのが、この点です。
 今、入居待ちなしで入れる施設は「介護付き有料老人ホーム」です。そこに暮らす重い要介護度の方たちと共に生活ができるのだろうかと、見学に行った時、躊躇するのだそうです。住まいを考慮する際には、費用や設備の面ばかりを見てしまいますが、実際に住む側の立場に立って見ると、入居者同士うまくやっていけるのかはとても大事な要素です。
 母の場合、幸い同じ世代の入居者やヘルパーと打ち解けましたが、仲良くなったと思ったら、入居者の一人は別の施設に移り、ヘルパーも人事異動で別のフロアに代わってしまいました。施設の中で円滑な人間関係を築くのは、思ったよりも難しいようです。

続きを読む


コメント


韓国肉以来、ご無沙汰しております。
早期退院が政策的にも進められる中で、
今後の住まいのあり方や、住まい選びについて
全国民がその流れ、変化をよく知ることは、今後、慢性的な病気を抱えつつ、少しでも快適な在宅生活を営んでいくうえで重要なポイントになってくるように思います。
知り合いなどでも手術して4日目に退院させられたなどの声をききます。これを人は医療の技術があがったからと思うことも多いようです。が、実際は診療報酬の関係や実績づくりのためだったりします。

さて、以前、雑誌『地域リハビリテーション』誌でも『高齢者・障害者の多様化する住まい』を特集として取り上げたことがありますが、高専賃マンションなど制度的にもずいぶん変わってきています。ケアハウス、グループホームなどさまざまな名前の施設がありますが、その違いはわかりにくくなっています。年金制度などと同じで自ら求めないとその制度についてあまり知ることがないという現状があります。
こういった情報・知識をたくさん発信していかないと知っている人だけが得をする、というような事態になってしまいそうです。


投稿者: でんでん(三輪書店) | 2010年05月06日 10:20

こんばんわ。
いつも興味深く拝見させて頂いています。

今日のお題ですがまさにうちも今頭を悩ませている所です。
うちはまだ同居をしているのですがやはり家族皆が元気な時に家を建てているのでバリアフリーではなかったりお風呂場が老人には入りにくかったりと色々とリフォームを考えています。うちも去年せっかく深刻な状況から退院したのにすってんころりんと2回も転倒して介護休暇からまさに戻らんと私はしていた時だったので本当に意気消沈してしまいました。
という事も踏まえて今ケアマネジャーさんに相談をしている所です。介護認定してもらえれば補助がもらえるという事なので(最近知りました。)玄関の段差とか相談したいと思います。
ただ先日トイレを入れ替えたんですが義弟がそれも申請したら出たのにと言っていて!!!びっくりしました。知らなかった。
でんでんさんの仰るとおりかなぁと思いました。


投稿者: ひとみ | 2010年05月10日 21:44

でんでん様

書き込みありがとうございました。
また、お返事が遅れまして
申し訳ございません!!

『老後の住まい』に関しては、当事者だけでなく、老親の将来を案じる娘さん、息子さんから、反響をいただくことができました。
 幅広い世代で関心が高いことがわかりました。申し込み方も含めて、さまざまな名称・用途の住まいがあるので、本当に複雑です。

難しいんですが、理解すれば、自分の将来見込める年金額の範囲内で住める『住まい』を見つけることができるので、安心できると思いますw

また情報交換等、お願いします^^



投稿者: 村田くみ | 2010年05月13日 21:22

ひとみ様

書き込みありがとうございました。
自宅のバリアフリー化は、本当に頭が痛い問題ですね!
我が家は賃貸で、家主の了解を得られなかったので、釘を打たないタイプの『手すり』をレンタルしました。

介護認定を受けていたので、レンタル料は1割で済みましたw

来週はこのあたりを報告したいと思います^^


投稿者: 村田くみ | 2010年05月13日 21:34

※コメントはブログ管理者の承認制です。他の文献や発言などから引用する場合は、引用元を必ず明記してください。

コメントを投稿する




ページトップへ
プロフィール
村田くみ
(むらた くみ)
1969年東京生まれ。会社員を経て1995年毎日新聞社入社、週刊誌「サンデー毎日」所属。主に経済、環境、介護の問題に携わる。現在、母親の介護に従事しながら、介護の体験記、介護者に役立つ情報を適宜発信中。
メニュー
バックナンバー
その他のブログ

文字の拡大
災害情報
おすすめコンテンツ
福祉資格受験サポーターズ 3福祉士・ケアマネジャー 受験対策講座・今日の一問一答 実施中
福祉専門職サポーターズ 和田行男の「婆さんとともに」
家庭介護サポーターズ 野田明宏の「俺流オトコの介護」
アクティブシニアサポーターズ 立川談慶の「談論慶発」
アクティブシニアサポーターズ 金哲彦の「50代からのジョギング入門」
誰でもできるらくらく相続シミュレーション
e-books