どちらも取りにくい~介護休暇と育児休暇
3月9日付のコラムで、母親の介護をしているアラフォーシングルのひとみさんから、お返事をいただきました。
やはり、介護を理由に仕事との両立が難しい点を教えてくれました。最初は会社を休むことに対して、職場からも理解があったのが、休みが増えるにつれて「嫌味」も比例して、職場にいずらくなってしまったというのです。私も自宅で親の介護に従事している時は、冷静になって物事に対処できる精神状態ではありませんでした。もし同じような境遇に遭ったとしたら、すぐにカッとなる性格なので、頭に血がのぼって(笑)、きっとその場で辞表をたたきつけていたかもしれません。
しかし、それは相手の思うツボ。辞表をたたきつけるのを待っている場合もあるので、冷静になれないときこそ、第三者や労働組合、労働組合が職場にない場合は、個人で加入できる労働組合にとりあえず相談をしてみて、一人で対処しようといない、行動しないことが大切だと思いました。
でも介護に従事していると、そこまで気がつかない、頭が回らないことが多く、それが結果的に離職につながっているのです。
時を同じくして、3月11日、東京都文京区の成沢広修(ひろのぶ)区長(44)が、2月に生まれた長男の育児に専念するため、約2週間「育児休暇を取得する」と表明しました。会見の模様がニュースで流れていましたが、「第一に、自分自身が子育てを楽しみたい。そして、キャリアのロスにならないことを自ら示し、男性職員に育休の取得を勧めたい」と理由を語っていました。
このニュースを聞いて「どなたか介護休暇を率先して取ってくれる首長がいたら……」と思いました。
日本の社会の場合は、何かと「前例がない」ことを理由に、制度を利用できない、実行できない悪しき慣習があります。突破口を開くのが首長であれば、賛否両論はあったとしても、次につながると思います。女性の国会議員でも任期中の出産、休暇は当たり前の権利として取得されています。しかし、介護はまだ突破口を開いてくれる人がいません。
介護休暇の取得が社会的に広まる方法を考えています。
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