病院での悔しい思いと「患者力」
病院の待合室で待機する時間は長いのですが、診察時間は“3分診療”と揶揄されるほど短いので、患者と医師、患者の家族と医師の間で、どのように意思疎通を図ったらいいのか。今週発売のサンデー毎日(2月28日号)では、「患者力」をテーマに取材をしました。
医師に関して圧倒的に苦情が多いのは治療などに関する「説明不足」。言うことが信用できない、意見が合わないということです。
私も母が急性心不全で運ばれた病院では、この「説明不足」にずいぶん悩まされました。容体が安定してから、退院を求められたのですが、急性心不全で2週間ほど意識が戻らない状態だったので、体力が落ちてしまい、もう少しリハビリを受けられる病院に転院したいと伝えても、「自宅の周りを散歩すればよくなる」の一点張りで埒があかなかったのです。特に介護施設への入所に関しても、「施設に入りたいのであれば勝手にどうぞ」という感じでした。
よく受けたい治療を受けるために、病院を変える「ドクターショッピング」という言葉があるように、転院も試みましたが、転院先にも「ベッドは空いていますが現在入院している病院で、主治医に医療情報提供書を書いてもらってください」と言われました。
主治医は自宅での生活は問題がないという見解なので、どうしようもありません。仕方なく言う通りに退院しましたが、まもなく母はストレスからか胃潰瘍を患い、別の病院に再入院しました。その時、リハビリを受けて体力を取り戻してから自宅に帰っていたのなら、胃潰瘍も患わなかったかもしれない、そう思うと転院できなかった悔しさがこみ上げてきたのです。医師と患者、あるいは家族が今後の治療や方針に関して方向性がかみ合わない場合、第三者に相談する方法もあると思います。
各都道府県の自治体では、無料で電話相談を設けています。東京都では東京都医療機関案内サービス「ひまわり」で、さまざまな相談窓口を探すことができます。
納得がいく治療を受けるために、家族も患者力を向上させなければなりませんね。
次回は2月23日(火)更新予定です。お楽しみに!
※コメントはブログ管理者の承認制です。他の文献や発言などから引用する場合は、引用元を必ず明記してください。