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村田くみの「シングル介護のホントのところ」

頑張るっきゃないシングル介護だけど

 介護を初めて1年半が過ぎようとしています。世の中にはもっと壮絶な介護をされている方、10何年もご家族を看られている方もいらっしゃるので、「まだ1年半」と思われるかもしれませんが、私にとっては長い年月でした。

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 この間、さまざまなインターネット上の情報や、介護者に関する書籍を読みました。
 違和感を覚えたのは「がんばらない」という言葉。私たち、シングルで介護をしている者には娘、息子の代わりはいません。
「がんばらなければ誰がやる」と、よく歯ぎしりをしたものです。
 介護者が陥りやすいのは、この「自分が頑張らなれれば」という責任感なのだそうです。ある新聞の生活家庭欄に男性介護者の特集が出ていました。そこでは、気がつかないうちに「自分ひとりが背負おうとする」、辛い、きついと思っていても、それを他者に打ち明けづらい状況があると書かれていました。
 ニュースでも介護を苦にした事件がやはり後を絶ちません。介護者の「がんばらなければ」という責任感を、なんとか解きほぐすほうな方法がないものかと私自身も考えています。
 ある日、自治体が発行する広報紙に社会福祉協議会(以下、社協)のチラシが入っていました。そこには、地域によりますが「介護者支援」の項目は入っています。
 介護がスタートしたら、何でもささいなことを相談をして、ピンチの時には救いの手を差し伸べてもらえるような関係を日頃から作っておくことも、介護者自身がやっておくべきことの一つなのではないかと思ったのです。
 シングルの場合は、悩み相談ももちろん必要ですが、「ほんの数時間だ手伝ってほしい」と、ヘルパーさんだけでは手が足りない場合が多いので、実用面でカバーしてくれる場が必要なのです。そういう時こそ、介護ボランティアを派遣してくれるような制度を実施している社協もあるので、何かが起きた時ではなく、日頃からチェックしてみてはどうでしょうか。遠慮しないでまずは連絡をしてみましょう!

 次回は12月22日(火)更新予定です。お楽しみに!


※コメントはブログ管理者の承認制です。他の文献や発言などから引用する場合は、引用元を必ず明記してください。

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プロフィール
村田くみ
(むらた くみ)
1969年東京生まれ。会社員を経て1995年毎日新聞社入社、週刊誌「サンデー毎日」所属。主に経済、環境、介護の問題に携わる。現在、母親の介護に従事しながら、介護の体験記、介護者に役立つ情報を適宜発信中。
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