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村田くみの「シングル介護のホントのところ」

「見守り」機器はおひとりさまの強い味方

 先週はある女優さんの死をきっかけに、誰にも看取られず息を引き取る“孤独死”をテーマに取材をしました(8月18日発売サンデー毎日8月30日号)。
 ひとりで暮らす老親を見守るため、またはひとりの老後を安心して過ごすためには、自治体の取り組みや機器類を含めて、どんなシステムがあるのか個人的に興味があったのですが、意外な発見がありました。

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 私も仕事に出かけている間、留守中に母が倒れた時のことを考えて、心配ばかりしていました。電話機につなげて緊急ボタンを押すと警備会社にコールされるシステムは有名ですが、倒れたら電話機のある所まで自力で這うしか助かる方法はありません。そんな時、カーナビの衛星利用測位システム(GPS)が応用されている機器を見つけました。
 セコムの「ココセコム」はGPSを搭載した手のひらサイズの端末を携帯することで、どこにいても位置を確認できるというもの。
 例えば親に端末を携帯してもらい、離れて暮らしている子が、パソコンや携帯から専用のホームページにアクセスすれば、親が今、どこにいるのか確認できるのです。

 ほかにも安否確認するための新しいサービスがたくさんありました。
なかでも、目からウロコが落ちたのは、自分自身の見守りから亡くなった後の整理まで面倒を見る制度があったことです。
 財団法人東京都防災・建築まちづくりセンターが運営する「あんしん入居制度」がそれです。年額4万円で、24時間電話相談できる専用通報器などで居室内での見守りをしてくれるほか、30万円を預けると亡くなった後、お葬式から火葬まで代行してくれるのです。さらに15万円で、残した家財道具の一切を処分してもらえます。これぞ“おひとりさま”の強い味方ですね。島しょ部を除く都民に向けてのサービスとのことです。
 ホッとすると精神も安定するのか、申し込んだ70代のある女性は、更新のため財団法人に訪れた際、職員を驚かせたほど元気はつらつとしていたそうです。
「安心」は心身の健康を保つだけでなく、若返りの効果もあるのかもしれません。“救いの手”は探せばあるので、機器や制度を上手に利用したいですね。


※コメントはブログ管理者の承認制です。他の文献や発言などから引用する場合は、引用元を必ず明記してください。

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プロフィール
村田くみ
(むらた くみ)
1969年東京生まれ。会社員を経て1995年毎日新聞社入社、週刊誌「サンデー毎日」所属。主に経済、環境、介護の問題に携わる。現在、母親の介護に従事しながら、介護の体験記、介護者に役立つ情報を適宜発信中。
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