キッチン・バトル
料理…それはヘルパーにとって避けて通れない道。
そう、私は料理が苦手。調理がある訪問先はいつも憂鬱。緊張しながらの訪問です。冷蔵庫の中を見て、
クニ「ゴーヤがあるからチャンプルー、豆腐でとじて。ご飯は食べやすくおにぎりに。あとサラダを作りましょうか」
と提案。するとおばあちゃんが
おば「うん、それでいい」
とにっこり。
良かった〜。
ここで高度なものを要求されたら返せなかったであろう私。
(*_ _)人ゴメンナサイ
早速ゴーヤ他野菜をカット。豆腐を水切りしてサラダの準備も。
おばあちゃんをちらっと見るとベッドで横になっている。
ふう〜。見られると誤摩化しがきかないからね。どうか眠っていてください…と心の中で祈りながらトントン…。
その時、小さいおにぎりを一つ床に落としてしまった!!
ご、ごめんなさい!申し訳ないけど捨てるね…とこっそり三角コーナーへ…
おば「生ゴミは新聞紙に包んで!」
どきーっ!!(゚ロ゚屮)屮
振り返ると寝ていたはずのおばあちゃん、しっかり座ってこっちを見てるではありませんか。
クニ「は、はいっ。わかりました〜」
ぎこちない笑顔を返すと納得顔でまた横になるおばあちゃん。
すごいタイミングだった…。見ていたのかいなかったのか。
ヘルパー教訓『どんな時も見られていると思え!』
先輩が言っていた言葉を思い出しました。(゚ー゚;
なんとか作り終え夕食を並べるとすぐ食べ始めたおばあちゃん。
クニ「ど、どうでしょうか」
おば「おいしい!」
とにっこり。よかったぁ〜。( ̄▽ ̄*)ノ♪
仕事をやり遂げた充実感と安堵でルンルンと帰宅しました。
そして次の日。
ふと申し送りノートを見ると
『○○さんより。調理をしたら味見をしなさい、かたい時や味の濃い時がありますと言われました。皆さん気をつけましょう』
がーん!!昨日私が作った料理のことだぁ〜!!
大丈夫、あのおばあちゃんクレーマーだから。みんな言われてるんだよ、と先輩が励ましてくれましたが…
直接ではなく人づてに聞く不満は衝撃度倍増です。笑ってくれてたのに。。。
明日訪問した時あやまらなくては。また私に作らせてくれるかな。料理をもっと勉強しなくちゃ…。
ぐるぐると反省しながらおばあちゃんの家へ向かいました。
クニ「おばあちゃん、この前のご飯、すみませ…」
おば「お兄ちゃんは?」
クニ「へ?」
お兄ちゃんとは。うちの事務所にいる男性ヘルパー(すごく若い)のことです。
クニ「お兄ちゃんは今日来ないんですけど…」
おば「はあーっ。そうなのぉ〜」
おばあちゃん…お兄ちゃんが好きなんだね!?
じゃあ聞いてみよう。
クニ「お兄ちゃんは料理が上手なんですか?」
おば「ううん」
なに〜!!じゃ、じゃあ料理の味より兄ちゃんが来てくれる方が嬉しいんだ。
私が色々気にして料理を頑張ったところで、兄ちゃんにはかなわないと。。。
でも…ちょっと気が楽になってきたぞ。
クニ「お兄ちゃんがね、ご飯沢山食べて欲しいって言ってましたよ」
おば「うん、食べる!」
これからはお兄ちゃんをうまく利用してたくましく生きていきたいと思います。
料理も練習しつつ、ね。( ̄∇ ̄*)ゞ
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